2020年11月 - 2025年3月
数理情報科学に基づく超秩序構造の網羅的解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A) 学術変革領域研究(A)
開始年度となる本年度では、まず、計上していた予算を用いて多数CPUコアおよびGPUを搭載した計算機を購入し計算機環境を整備し、また、研究データの整備および開発ソフトウェアの機能強化を行った。
計測データから原子配列を推定する課題において、光電子ホログラフィーや蛍光X線ホログラフィーから原子像を再構成する理論が研究分野全体の鍵を握っている。蛍光X線ホログラフィーでは通常はBarton法が使われるが、これはX線の波長を変えながら、約10枚のホログラムを必要とする。理論が向上すれば、この測定量を減らすことが可能になる。そこで、L1正則化や最大エントロピー法を用いた方法の研究、また、リバースモンテカルロ法を用いて原子像再生をする理論の研究を行った。
超秩序の記述法の課題において、トポロジーの概念を活用し、従来の手法では特徴付けが難しかった構造記述子の構築に取り組んだ。具体的には、孔や空隙の形や大きさ、ネットワーク構造など多体秩序の定量的記述を目指し、この目標のため、パーシステントホモロジー(PH)という数学的手法などを活用した。こうして超秩序構造のための記述子を構成し、それを利用して物性を予測する機械学習モデルを構築し、超秩序と物性の関係を明らかにするための理論およびソフトウェア整備を行った。さらに、他の計画班との連携によって、シリカガラスの化学結合ネットワークのトポロジー解析を行った。具体的には、様々な条件で合成されたシリカガラスにおける化学結合ネットワーク上のリング(閉ループ)を解析し、比較を行った結果をまとめて学術雑誌NPG Asia Materialsにおいて発表した。
計測データから原子配列を推定する課題において、光電子ホログラフィーや蛍光X線ホログラフィーから原子像を再構成する理論が研究分野全体の鍵を握っている。蛍光X線ホログラフィーでは通常はBarton法が使われるが、これはX線の波長を変えながら、約10枚のホログラムを必要とする。理論が向上すれば、この測定量を減らすことが可能になる。そこで、L1正則化や最大エントロピー法を用いた方法の研究、また、リバースモンテカルロ法を用いて原子像再生をする理論の研究を行った。
超秩序の記述法の課題において、トポロジーの概念を活用し、従来の手法では特徴付けが難しかった構造記述子の構築に取り組んだ。具体的には、孔や空隙の形や大きさ、ネットワーク構造など多体秩序の定量的記述を目指し、この目標のため、パーシステントホモロジー(PH)という数学的手法などを活用した。こうして超秩序構造のための記述子を構成し、それを利用して物性を予測する機械学習モデルを構築し、超秩序と物性の関係を明らかにするための理論およびソフトウェア整備を行った。さらに、他の計画班との連携によって、シリカガラスの化学結合ネットワークのトポロジー解析を行った。具体的には、様々な条件で合成されたシリカガラスにおける化学結合ネットワーク上のリング(閉ループ)を解析し、比較を行った結果をまとめて学術雑誌NPG Asia Materialsにおいて発表した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H05884
- 体系的課題番号 : JP20H05884