福島第一原子力発電所の滞留水試料に対する分析フローの検討と適用
第14回環境放射能研究会
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- 開催年月日
- 2013年2月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- つくば
- 国・地域
- 日本
福島第一原子力発電所事故では、放射性核種を含むたまり水(滞留水)が大量に発生し、その処理が進められている中で、それらの放射能分析が求められている。本検討では、これまでに研究施設等廃棄物を対象に確立した簡易・迅速分析法をもとに、Ni-59, Ni-63, Se-79, Sr-90, Tc-99及び$\alpha$線核種の分析フローを構築し、滞留水等への適用性を確認した。Ni-59, Ni-63の分析操作においては、測定試料にY-90やSb-125が混入することがわかり、これら核種を除去するため、新たに水酸化鉄共沈分離操作を追加した。その他の核種においては、構築した分析フローで精製した測定試料には、妨害核種が十分に除去されていることが確認できた。得られた滞留水等の分析値は、Ni-63が4.4$\times$10$^{-1}$$\sim$1.5$\times$10$^{0}$Bq/ml, Se-79が7.8$\times$10$^{-1}$$\sim$1.6$\times$10$^{1}$Bq/ml、Sr-90が3.5$\times$10$^{-1}$$\sim$2.9$\times$10$^{5}$Bq/mlとなり、Ni-59, Tc-99及び$\alpha$線核種は検出限界以下であった。