共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2018年3月

発声太極拳の創出と神経難病に対する治療効果

独立行政法人 国立病院機構 徳島病院  文部科学省科学研究費基盤研究(C)  
  • 有井敬治

担当区分
研究分担者
資金種別
その他

我々はパーキンソン病を含む神経難病に対する独自のリハビリテーションを実施している。そのなかで、独自に気功の要素を取り入れて太極拳メニューを考案し、リハビリテーションに取り入れてきた。本太極拳は体幹筋や横隔膜の増強を意図した動きを加え、呼吸機能の改善を意図して作成された。しかしながら呼吸機能は呼気・吸気の関門である喉頭・声帯の機能に直接的影響を受けるため、太極拳自体の呼吸機能に対する効果は限定的であった。一方、パーキンソン病関連疾患では構音・嚥下機能障害は予後を左右する極めて重要な因子であるものの、特別な対策は取られないままとなっていることが問題であった。そこで我々は喉頭機能の増強を介した呼吸機能の向上を目的に、発声を伴う太極拳を新たに考案した。本研究では、パーキンソン病の種々の運動症状、特に発声・嚥下・呼吸機能に対する効果を検討した。