共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年7月 - 2025年3月

アミノ酸多分子同位体分析による、陸域・水域における微生物由来食物網検出手法の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
21K19301
体系的課題番号
JP21K19301
配分額
(総額)
6,240,000円
(直接経費)
4,800,000円
(間接経費)
1,440,000円

本年度は研究の開始年であるため、研究設備や実験に必要なシステム開発を重点的に行なった。
地球研においては、初年度は分析環境の整備を進めた。すでに立ち上げ済みのHPLC-CAD分取システムについて、これまではGC-C-IRMS分析を念頭に、分析カラムを用いた分取を行ってきた。しかし今後は測定値の妥当性検討のため、分取アミノ酸の元素分析計-同位体比質量分析計(EA-IRMS)による分析も予定しているため、セミ分取カラムを用いたシステムの構築に着手した。
琵環研では初年度、分析環境の整備を中心に進めた。高速液体クロマトグラフ-荷電化粒子検出器(HPLC-CAD)と分取コレクターのシステムの立上げを進め、アミノ酸分子別分取精製の手法を検討した。高速液体クロマトグラフ-蛍光検出器(HPLC-FLD)のシステムの立上げも並行して進め、アミノ酸の濃度・組成の迅速分析手法を検討した。誘導体化等のアミノ酸分析前処理のための環境整備を進めた。また、文献情報や過去の分析データを整理し、多分子のアミノ酸窒素同位体比を効率的かつ包括的に測定するための手法の組み合わせを検討した。誘導体化の種類の使い分け、HPLC-CADによる分取精製、ガスクロマトグラフ-同位体比質量分析計(GC-C-IRMS)分析におけるGCカラム使い分けにより、最大で16種類のアミノ酸窒素同位体比が測定できる可能性が見出された。さらに、微生物を経由する腐食連鎖の寄与が期待できる食物網の天然試料として、水域では、琵琶湖の懸濁態有機物(POM)や動物プランクトン等の試料を採取した。細菌細胞サイズのPOM画分の分析に向けて、採取に適切なフィルター素材・孔経を検討した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K19301
ID情報
  • 課題番号 : 21K19301
  • 体系的課題番号 : JP21K19301