2019年4月 - 2023年3月
ゼロエミッションに向けた冷間始動可能な予混合圧縮着火アンモニア燃焼エンジンの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
- 課題番号
- 19K04244
- 体系的課題番号
- JP19K04244
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 4,290,000円
- (直接経費)
- 3,300,000円
- (間接経費)
- 990,000円
- 資金種別
- 競争的資金
低炭素社会の実現に向けて,水素キャリアでのアンモニア(NH3)利用は実用間近だが,NH3を燃料とした自動車用エンジンの実現には至っていない.主たる要因は,NH3は従来の燃料と比較して保炎範囲が狭く燃焼速度が遅いこと,発火点が高いことが挙げられる.NH3単一燃料のエンジンを実現するためには,燃焼方式として副燃焼室付きの予混合圧縮自着火を採用し,冷間始動が可能な燃焼室設計及び定常運転試験による適切な燃焼条件の導出が必要である.本研究では,定容燃焼器及び3次元CFDを用いて主及び副燃焼室設計を行い,定常運転試験にて燃焼条件の最適化により,冷間始動可能なカーボンフリーNH3エンジンを開発することを目的としている.
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この目的を実現するため,①定容燃焼器及びシミュレーションに基づいた燃焼室の設計,②定容燃焼器を用いたNH3着火条件の検証及び燃焼状態の計測,③主及び副燃焼室を作成し,NH3エンジンの温間始動実験及び定常運転試験による燃焼条件の最適化,④予熱器を併用した冷間始動実験を行う予定である.
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2019年度の研究成果は2点ある.1点目は,金属製の定容燃焼器を用いて,NH3の着火条件の検証を行ったことである.定容燃焼器の形状は,3次元CFDの結果を基に設計した.この結果より,NH3と空気で構成される混合気の温度を,ガソリン燃焼よりもかなり高温にする必要があることがわかった.このため,ディーゼルエンジンに使用されるグロープラグを用いて混合気温度を上昇させる案を提案した.2点目は,NH3燃焼の問題である遅い燃焼速度を解決するため,実機エンジンを用いて,NH3燃焼と同等の燃焼速度であるラムダ2(供給される空気量/理論的に必要な空気量であり,非常に希薄な燃焼のこと)程度のガソリンエンジンにて燃焼実験を行ったことである.この結果より,燃焼速度の遅い条件にて,混合気の温度の条件や点火時期等を検討した.
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この目的を実現するため,①定容燃焼器及びシミュレーションに基づいた燃焼室の設計,②定容燃焼器を用いたNH3着火条件の検証及び燃焼状態の計測,③主及び副燃焼室を作成し,NH3エンジンの温間始動実験及び定常運転試験による燃焼条件の最適化,④予熱器を併用した冷間始動実験を行う予定である.
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2019年度の研究成果は2点ある.1点目は,金属製の定容燃焼器を用いて,NH3の着火条件の検証を行ったことである.定容燃焼器の形状は,3次元CFDの結果を基に設計した.この結果より,NH3と空気で構成される混合気の温度を,ガソリン燃焼よりもかなり高温にする必要があることがわかった.このため,ディーゼルエンジンに使用されるグロープラグを用いて混合気温度を上昇させる案を提案した.2点目は,NH3燃焼の問題である遅い燃焼速度を解決するため,実機エンジンを用いて,NH3燃焼と同等の燃焼速度であるラムダ2(供給される空気量/理論的に必要な空気量であり,非常に希薄な燃焼のこと)程度のガソリンエンジンにて燃焼実験を行ったことである.この結果より,燃焼速度の遅い条件にて,混合気の温度の条件や点火時期等を検討した.
- ID情報
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- 課題番号 : 19K04244
- 体系的課題番号 : JP19K04244