2020年4月 - 2023年3月
「食」を通じて健康寿命延伸を実現する口腔機能・栄養摂取の複合向上プログラムの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
2021年度は、地域歯科医院来院患者に対する縦断的調査および口腔機能・栄養双方の評価法の検討、ならびに地域在住高齢者における口腔機能低下の特性の検討を行った。
1)地域歯科医院における補綴歯科治療が必要な患者の口腔機能・栄養状態に関する検討
地域歯科医院来院患者において、特に義歯による補綴歯科治療を必要とするような歯の欠損を有する患者については、口腔機能低下症の該当率が86.1%と、地域在住高齢者と比較しても著しく高いことが判明した。また、口腔機能低下症に該当した患者に対して補綴歯科治療を実施し、口腔機能を治療後に検査した結果、口腔機能低下症が改善したものは解析対象者の30.5%であった。改善群・非改善群とも咀嚼機能は改善しており義歯による補綴歯科治療の効果は十分であるものの、ベースライン時点で改善群と非改善群に差がみられた項目は現在歯数のみであり、歯数の多寡が口腔機能の改善に何らかの影響を与えている可能性が示唆された。
2)地域在住高齢者における口腔機能低下の該当内容における対象者属性の検討
地域在住高齢者において口腔機能低下症に該当する者を該当項目別に分析した結果、咀嚼機能および咬合力のいずれかが維持されている場合と比較し、そうでない場合の口腔機能の低下状況が異なり、現在歯数の本数に大きく依存している可能性が示唆された。
以上の結果およびこれまでの解析結果を踏まえ、口腔機能の低下については年齢による因子と現在歯数の状況による因子に大別される可能性が考えられ、これらに応じた口腔機能の低下状況にあわせた対応が必要となる可能性が考えられた。
1)地域歯科医院における補綴歯科治療が必要な患者の口腔機能・栄養状態に関する検討
地域歯科医院来院患者において、特に義歯による補綴歯科治療を必要とするような歯の欠損を有する患者については、口腔機能低下症の該当率が86.1%と、地域在住高齢者と比較しても著しく高いことが判明した。また、口腔機能低下症に該当した患者に対して補綴歯科治療を実施し、口腔機能を治療後に検査した結果、口腔機能低下症が改善したものは解析対象者の30.5%であった。改善群・非改善群とも咀嚼機能は改善しており義歯による補綴歯科治療の効果は十分であるものの、ベースライン時点で改善群と非改善群に差がみられた項目は現在歯数のみであり、歯数の多寡が口腔機能の改善に何らかの影響を与えている可能性が示唆された。
2)地域在住高齢者における口腔機能低下の該当内容における対象者属性の検討
地域在住高齢者において口腔機能低下症に該当する者を該当項目別に分析した結果、咀嚼機能および咬合力のいずれかが維持されている場合と比較し、そうでない場合の口腔機能の低下状況が異なり、現在歯数の本数に大きく依存している可能性が示唆された。
以上の結果およびこれまでの解析結果を踏まえ、口腔機能の低下については年齢による因子と現在歯数の状況による因子に大別される可能性が考えられ、これらに応じた口腔機能の低下状況にあわせた対応が必要となる可能性が考えられた。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K18648
- 体系的課題番号 : JP20K18648
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
日本口腔検査学会雑誌 16(1) 15-23 2024年2月 査読有り筆頭著者責任著者
講演・口頭発表等
4-
令和5年度公益社団法人 日本補綴歯科学会 東関東支部学術大会 2024年3月17日
-
日本老年歯科医学会第34回学術大会 2023年6月17日
-
令和 4 年度公益社団法人日本補綴歯科学会 東関東支部学術大会 2023年3月12日
-
第14回日本義歯ケア学会学術大会 2022年3月6日