共同研究・競争的資金等の研究課題

2012年 - 2014年

自由主義伝統の新たな局面としての1990年代以降イギリス政治に関する政治史的研究

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(B))
  • 若松 邦弘
  • ,
  • 山崎 幹根
  • ,
  • 高安 健将
  • ,
  • 今井 貴子
  • ,
  • 平石 耕

課題番号
24402008
担当区分
連携研究者
配分額
(総額)
15,860,000円
(直接経費)
12,200,000円
(間接経費)
3,660,000円
資金種別
競争的資金

初年度の本年は、研究全体の手順を細部まで確定すべく、イギリス政治における自由主義の新たな様相を解明する手かがりとなる多様な情報を幅広く分析した。4月の段階で、研究全体を通じての方針と作業手順を研究組織内で再確認、その上で、現地協力者と連絡をとり調査資料の最新状況を確認し、5月以降、設定した5つのアプローチに沿って検討作業に着手、その過程で、イギリスとその近隣諸国で集中的に資料収集を実施した。年度後半には、各分析についての意見を研究組織内で交換し、自由主義の新側面としての総合的な特徴を次年度以降に知見として提示する上で適切な方向性を検討した。主たる成果とその意義、重要性を本研究のアプローチに沿う形で示すと以下のとおりである。【思想史】19世紀末から20世紀前半にかけての自由主義者・社会主義者の思想を分析し、それらが1990年代以降のイギリス政治思想に与えている影響を確認した。【国家構造】政府に対する新たなコントロールのメカニズムの成立という視点から1990年代後半以降の国家構造にかかわる諸改革を分析し、その意図と正当化を自由主義の観点に照らし確認した。【福祉国家】自由主義レジームにおける福祉国家再編期の政党の党派性に着目し、1990年代初頭から2010年の政権交代にいたるまでのイギリスにおける二大政党の党内改革と社会・雇用政策の政策形成過程を分析した。【分権政治】スコットランドにおける保守党の歴史的動向を考察し、同党の凋落の原因をサッチャリズムに限定することは適切ではなく、むしろスコットランド・ナショナリズムに対応できない近時の同党のユニオニズム概念にこそ問題があることを明らかにした。【政治社会】「自由」を称する政党の台頭と政党制の再編を、イギリスと対比しうる動きが近年顕著なフィンランドの動向を含め、支持基盤の地方レベルにおける時系列的変化を検討し、支持の多様化が顕著であることを明らかにした。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/24402008.ja.html