2014年6月
「黒人詩、ホモエロティシズム、ユートピア」
日本英文学会関東支部第9回大会 英米文学部門シンポジウム「ユートピア/ディストピア再考――歴史、ジェンダー、共同体」
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 主催者
- 日本英文学会関東支部
- 開催地
- 成城大学
本発表は、黒人初の芸術文化運動であるハーレム・ルネサンス期の詩とユートピアとの関連性について考察した。扱った作家は、ラングストン・ヒューズ(Langston Hughes)とアンジェリーナ・ウェルド・グリムキ(Angelina Weld Grimké)である。ルイ・マラン(Louis Marin)の“Utopic”(修辞的・詩的作用が生みだす言語領域としてのユートピア)という概念に依拠しつつ、両詩人の詩的言語が、いまだ到来することのない世界や未来を形象化していること、さらに、ユートピアの形象がホモエロティックな欲望と深く関連していることを論じた。