カウンタ

2669667(Since 21st May 2010)

研究ブログ

研究ブログ >> 記事詳細

2019/03/11

東日本大震災の発生から8年目を迎えて改めて求められる「記憶を留めるための不断の努力」

Tweet ThisSend to Facebook | by suzumura

本日、2011年3月11日(金)に起きた東北地方太平洋沖地震とその後に発生した津波の被害などを含む東日本大震災の発生から満8年が経ちました。


いかなる鮮明で克明な印象も時間の経過に伴って記憶として脳裏なり胸中なりに堆積する以上、東日本大震災のような大災害であっても人々の印象が薄れることのが当然であること、あるいは、人間の記憶は保持される期間に限界がある以上、記憶の忘却が「風化させてはならない」というようにしばしば否定的に捉えられやすいことは、本欄の指摘するところです[1],[2]。


また、いかにして想像力を発揮して東日本大震災の被害を受け、今なお困難な状況を強いられる人たちの声を受け止めるかという容易に解決しない課題に真摯に取り組む必要があることも、すでにわれわれが見た通りです[3]。


もちろん、日本に住む全ての人が東日本大震災の被害に遭ったわけではありませんし、震災後に人となった皆さんも多数います。


しかも、現在の東京都内では、「がんばろう東北」といった貼り紙を付けたトラックなどを目にするときでなければ東日本大震災の話題を思い出すことが難しいほど、日常の生活は2011年3月11日の14時46分以前の状態に戻ったかのようです。


その意味で、今や、多くの人にとって、東日本大震災はかつて起きた様々な出来事の一つとなっていることでしょう。


それだけに、われわれは、たとえ1年のうちの一瞬だけであっても東日本大震災のことを想起するのは、意識の中から消失しようとする出来事を思い出し、世代を超えて記憶を伝えるために必要な契機となるという事実に、改めて注意を払う必要があります。


ある出来事は、一度生じればその後は忘却されるのみであるのですから、記憶に留めるため試みを、われわれ一人ひとりが不断に行わなければならないのです。


[1]鈴村裕輔, 阪神・淡路大震災から19年目に際して、あるいは「記念の日」の必要性. 2014年1月18日, https://researchmap.jp/jotp4a4zr-18602/.

[2]鈴村裕輔, 記憶の風化を恐れるな――阪神・淡路大震災の発生から20年を経て. 2015年1月18日, https://researchmap.jp/joqmqdmtt-18602/.
[3]鈴村裕輔, 東日本大震災の発生から7年目に際し改めて「記憶を後世に伝えること」の大切さを訴える. 2018年3月11日, https://researchmap.jp/jowivtf63-18602/.


<Executive Summary>
On the Occasion of the 8th Anniversary of the Great East Japan Earthquake: Our Memories Shall Be Maintained and Hand Down to the Next Generation (Yusuke Suzumura)


The 11th March 2019 is the 8th anniversary of the Great East Japan Earthquake of 2011. On this occasion we want for ourselves to maintain our memories concerning on the earthquake and hand down them to the next generation.


トラックバックURLhttps://researchmap.jp/index.php?action=journal_action_main_trackback&post_id=72581
14:46 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | トラックバック(0) | 評論