強固で安定したポラリトン状態の室温凝縮を実現
01/04

~レーザーや太陽電池の効率化、低消費電力での電子デバイス開発に寄与~ 〈ポイント〉 光と物質間のハイブリッドな量子状態として知られる「ポラリトン状態」が、全無機ペロブスカイトと呼ばれる材料の使用により、全く新しい物理形態で形成されており、室温凝縮できることを示した。 ハイブリッド状態をより強固で安定して形成でき、しかも室温で凝縮可能という点で従来の無機半導体もしくは有機半導体を用いた技術と異なり、新たな発見となる。 本発見はレーザーや太陽電池の高効率化のための基礎物理となり得るものであり、低消費電力での量子デバイス開発の発展にも寄与する。  京都工芸繊維大学 電気電子工学系 山下 兼一 教授、高橋 駿 助教らは、光と物質間のハイブリッドな量子状態として知られるポラリトン状態が、全無機ペロブスカイトと呼ばれる材料の使用により、新しい形態で形成されることを示した。従来の無機半導体もしくは...

硬くて柔らかいナノ多孔性材料が実現する室温核偏極
2021/12/24

~医療で用いられるMRIの高感度化を目指した技術を開発~  化学分野や医療現場で活躍している核磁気共鳴(NMR)分光法や磁気共鳴画像法(MRI)は、物質が持つ原子の微小な磁石の性質(核スピン)を利用し、そこから放出・吸収される電磁波を観測することで、私たちの体を画像化したり生体分子の構造を調べたりしています。しかし、これらの方法は感度が非常に低く、MRIでは人体に膨大に存在する水分子の検出に限られていることもあり、がんや代謝に関わるさまざまな分子を画像化することはこれまで困難でした。  今回、九州大学 大学院工学研究院(楊井 伸浩 准教授、君塚 信夫 教授)、同大学 大学院工学府 博士課程の藤原 才也 大学院生と理化学研究所 開拓研究本部・仁科加速器科学研究センター(立石 健一郎 研究員、上坂 友洋 主任研究員・室長)の研究グループは、硬さ(結晶性)と柔らかさ(構造変化)を併せ持つユ...

サルモネラ菌の休眠・薬剤耐性に関与するたんぱく質の機能を解明
2021/12/22

~病原性細菌に対する新しいタイプの薬剤開発に期待~ <ポイント> 病原性細菌であるサルモネラ菌の休眠や薬剤耐性獲得に関与するたんぱく質(TacT)の機能と、その特異性の分子メカニズムを明らかにしました。 TacTが1種類のアミノアシルtRNAのみをアセチル化する活性を有することを明らかにし、その特異性の詳細な分子基盤を提示しました。 今後、このたんぱく質のアセチル化活性を阻害して病原性細菌の休眠や薬剤耐性獲得プロセスを阻害する新しいタイプの薬剤開発が期待されます。  抗生物質にさらされた病原性細菌のごく一部には、遺伝子の変化を伴わずに活動を停止する休眠状態になって生き残り、抗生物質などの薬剤に対して耐性を示す細菌細胞(Persister cell:パーシスター細胞)が生じます。この細菌細胞は抗生物質を用いた細菌感染症治療後の感染症再発に関与することが示唆されています。細菌が保有する休...

骨格筋の分化に働く新たな染色体基盤構造体を解明
2021/12/21

<ポイント> マウス(Mus musculus)の新規ヒストンH3mm18を含むヌクレオソーム構造をクライオ電子顕微鏡解析により世界で初めて解明しました。 H3mm18が不安定で弛緩(しかん)したヌクレオソームを形成すること、そしてH3mm18の発現が筋分化に重要な遺伝子の発現を制御することを明らかにしました。 筋肉の発達と再生のメカニズムを理解するための重要な情報を提供し、創薬や再生医療への応用が期待されます。  東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻の平井 誠也 大学院生、東京大学 定量生命科学研究所 クロマチン構造機能研究分野の胡桃坂 仁志 教授らのグループは、大阪市立大学 大学院工学研究科 化学生物系専攻の立花 太郎 教授、九州大学 生体防御医学研究所の富松 航佑 助教、大川 恭行 教授らのグループとの共同研究で、マウスのヒストンH3mm18による新規のDNA折り畳みの基...

発達障害の関連遺伝子の欠損で網膜・視覚機能が変化
2021/12/07

~発達障害において感覚の過敏や鈍麻が生じるメカニズムの解明に貢献~ <ポイント> マウスにおいて発達障害の関連遺伝子Cyfip2の欠損により網膜・視覚機能が異常を示す 感覚器に着目した発達障害の診断法や治療法の開発につながる 「注目すべきは脳だけでなく感覚器も」という、今後の発達障害や脳研究の新たな方向性を示す  大阪大学 蛋白質研究所の古川 貴久 教授と茶屋 太郎 准教授の研究グループは、専修大学 人間科学部 心理学科の石金 浩史 教授と、大阪大学 免疫学フロンティア研究センターの奥崎 大介 特任准教授(常勤)と微生物病研究所の元岡 大祐 助教の研究グループと共同で、自閉スペクトラム症や学習障害をはじめとした発達障害に関連する遺伝子の欠損により、網膜・視覚機能が異常を示すことを明らかにしました。  注意欠陥・多動性障害(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)、学習障害(LD)とい...

トンガ沖で大規模噴火、日本列島各地で潮位上昇を観測
01/17

 南太平洋・トンガ沖の海底火山が日本時間15日午後、大規模な噴火を起こした。同日夜から16日午前にかけ、鹿児島県奄美市で最大1.2メートルなど、日本列島の太平洋沿岸などで噴火の影響とみられる潮位の上昇を観測した。気象庁は […]