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2019/05/26

東京工業大学管弦楽団第160回定期演奏会

Tweet ThisSend to Facebook | by suzumura

昨日、17時30分から20時45分まで、大田区民ホールアプリコ大ホールにおいて東京工業大学管弦楽団の第160回定期演奏会を聞きました。


今回は、前半にラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」とラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、後半にグラズノフの交響曲第7番『田園』が演奏されました。ピアノ独奏は竹澤勇人、指揮は末永隆一でした。


残念ながら直前の用事のために「亡き王女のためのパヴァーヌ」を聞くことが出来なかったため演奏会そのものの寸評は差し控え、ラフマニノフとグラズノフの演奏への所感をご紹介します。


ラフマニノフは、独奏の竹澤の耳の良さと指使いの柔らかさによる表現の多彩さが印象深いものでした。線の細さを克服し、伴奏と対峙して音楽をより一段と高める努力を重ねれば、竹澤は日本のピアノ界に独自の地位を得ることが出来るでしょう。


東工大管による伴奏は、ラフマニノフの譜面にやや手こずりながらも最後まで集中力を途切れさせることがありませんでした。ピアノ独奏との位置取りの点に改善の余地はあったものの、協奏曲の伴奏という難しい役回りを十分にこなしたと言えます。


後半のグラズノフは演奏される機会に乏しい作品を扱う際の困難、すなわち演奏の経験の蓄積の不足という問題点が如実に表れました。


全体的に譜面をよりよく理解し得る可能性があったことや、第3楽章で演奏が弛緩する傾向を見せたことなどは、作品に対する演奏の絶対量の不足がもたらした現象だと考えられます。


一方で、演奏の頻度の高くない作品を定期演奏会で取り上げることは積極性だけでなく、選曲の幅の広さをも示しており、東工大管の実力の高さを象徴していました。


その意味で、今回の演奏会は楽団にとっても、聞き手にとっても収穫の多いものであったと言えるでしょう。
 

<Executive Summary>
Tokyo Institute of Technology Orchestra the 160th Regular Concert (Yusuke Suzumura)


The Tokyo Institute of Technology Orchestra held the 160th Regular Concert at Main Hall, Aprico Hall on 25th May 2019. In this time they played  Ravel's Pavane pour une infante défunte, Rachmaninov's 2nd piano concerto, and Glazunov's 7th symphony "Pastoral". Solo piano was Yuto Takezawa and conductor was Ryuichi Suenaga.


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