Yoshiko MATSUDA


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2019/06/22

基本の色彩理論~色と光のお話

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京都大学iCeMSの
シバニア教授グループにより、

色素なしで思い通りに彩色できる、
新しい技術が開発されました。
(OM技術、参考リンク1参照。)

そこで今回は、
色認識システムについて
簡単に説明したいと思います。

この内容をきちんと
把握できるかどうかで、
人生の質が全く違うものになる
周波数理論です。

ところが、

美大でも、基本よりも応用重視で
すぐ実技に入ってしまいます。

現役で教壇に立つ友人たちを通じて
なるべく沢山の子ども達に、
伝えていただきたい内容です。

まず、

私たち生物がこの三次元世界で
認識している
「色」の正体は、
実は光の反射であり、
それはとても不確かなものです。


例えば、眼の前に
「赤いりんご」があったとします。

「りんご」はその素材が持つ「個性」から、
太陽などの光源から受けた

光=エネルギー

ある一定量吸収し、
それ以外のものを反射させます。

次に、反射されたエネルギーは、
私達の網膜で捉えられ、
その信号が脳に伝えられることで
それが「色」として認識されます。


Image:http://www.sikiken.co.jp/colors/colors01.html

この時、そのエネルギーは、
私たちに認識できる
ごくごく狭い範囲の中で、

周波数の違いによって
「色」として認識されます。

これが色の種類、つまり「色相」です。



厳密に言えば、

赤いのは「りんご」ではなく、
「りんご」から反射された周波数を、
私達が人間視覚で、
「赤」と認識していることになります。

例えば太陽光と蛍光灯の下では、
色が違って見えたりしますよね?

同時に、立体認識にも関する
明るさ(明度)の情報として、
以下のようなグレースケールでの
認知情報も伝わります。



この2つが微妙に掛け合わされて、
私たちの住む、
さまざまな色に彩られた
美しい自然界が構成されています。

マンセル表色系による色の鮮やかさ(彩度)



Image: 彩度, Wikipedia, CC. 

さらに、物質上の色は、
大まかに赤・青・黄という
「色の三原色」を混ぜ合わせると、
暗さを増します。

つまり、黒に近い灰色になり、
これを専門用語では
「減色混合」といいます。



Image: 原色, Wikipedia, CC. 

ただし、

これは光源を自分側に見て、
色を「反射」として捉えた時の話です。

そうではなく、

色を「光」そのものとして見た場合、
光としての「色の三原色」では、
混合した場合 、
光は白色となります。


これを専門用語で、
「加法混合」といいます。


Image: 原色, Wikipedia, CC. 

TVやパソコン・スマホなど、
光源から直接、私たちの網膜に
直接信号が送られた場合に該当します。

今回開発が発表されたOM技術は、
先に述べた「反射」による周波数を用いての、
私たちの脳内で起こる
色認識システムの応用と思われます。


これについて、

共著論文に参加されている
田中耕一郎氏は、
ご友人の神野賢一氏に、

モルフォ蝶の羽と同じような
微細な構造を使って色を出しています。
いわゆる、構造色です。


と解説されていました。

「構造色」

非常に興味深い表現だと思います。

つまり、素材が何であろうと、
特定の周波数を吸収できるよう、
人為的に「表現」する訳です。

「色素」の発見という、
人類にとって重大事項であり、
これまで不可欠だった方法でなくても、
「認識色」が作り出せる21世紀。


さて、私たち人類が再構築できる
自然界の彩度の豊かさを、
どこまで再現できるでしょうか。

美術史と宗教史の最初の1ページ目、
「洞窟壁画」に関わる内容であるだけに
これからも目が離せません。

______

この記事は、以下を参考にさせて頂きました。

(参考リンク)
1,https://www.jst.go.jp/pr/announce/20190620/?fbclid=IwAR2lTtMBBOGnu78hJGv7kMRM9S6zDsahgUjbdqhsLs1lH2Wmg9sBOWSav-Q , (2019-06-22). 

2, https://pureosity.org/en/news/info/20190620-4509/?fbclid=IwAR3hBA_-AnxDtqFuj9SI3DRk7UDiEuDKr2blfqgzuKV_KHKFxlzJlCw0JGs,(2019-06-22).   

3, 
http://optica.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-dbc6.html , (2019-06-22). 


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