新着情報

新着情報 >> Article details

2019/08/21

分担執筆した『認知行動療法事典』が出版されました

Tweet ThisSend to Facebook | by takedas
 

    このたび、丸善出版より、『認知行動療法事典』(日本認知・行動療法学会編)が出版されました。私は、原井クリニックの原井宏明先生が編集委員を務めている「第4章アセスメント技法」のうち、「認知症の心理的アセスメント」を担当しました。このなかで、「認知症のスクリーニング」「認知症の人への介入効果の評価」「認知症に対する機能分析」について解説しています。
    私は、尊厳を「自分のことを大切に思えたり、他者から大切にされていると思えたりする感覚」と定義しています。認知症になると、この尊厳が損なわれる機会が増えます。これまで当たり前にできていたことが難しくなることで、自分のことをよしと思えなくなり、他者から蚊帳の外に置かれることもあるからです。そうしたとき、行動療法は、認知症の人の尊厳を支える力となります。なぜなら、認知症の人の示す行動の意図を、行動療法を通して理解することができるからです。他人からみると、意味のない行動にみえたり問題行動にみえたりする行動も、起こるべくして起こっている。つまり、認知症の人の示す行動は、どれも意図があるのです。その意図がわかれば、言葉によるやりとりが難しくても、認知症の人のニーズに添った支援は可能です。そうしたことを、担当パートでは述べてみました。
 認知行動療法は、診療報酬の算定ができる心理療法であり、うつ病や不安障害をはじめ、様々な心の問題に対する効果が期待されるアプローチです。本事典は、初学者から研究者、臨床家まで幅広く活用できるような、「認知行動療法に関する全方位的内容」が扱われています。

    認知症の人への心理的アプローチをもっと知りたい方、認知症とはどういう病か、予防や対応はどうすればいいか、それだけでなく認知症でも奪えないことは何かといったことまで知りたい方は、2016年に上梓した『心理学者に聞く みんなが笑顔になる認知症の話』を、よければお読みください。 
13:05 | 新刊案内