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2019/09/12

第4次安倍再改造内閣は「消費増税前駆け込み起用内閣」なのか

Tweet ThisSend to Facebook | by suzumura

昨日、発足した第4次安倍再改造内閣は、2012年12月の第2次安倍内閣の発足以来最多となる13名が初入閣したものの[1]、新鮮味に乏しい印象です。


もちろん、男性として戦後最年少の38歳で初めて入閣した小泉進次郎環境大臣[2]の存在は、当選回数や行政経験、あるいは党務での実績を総合すれば意外感のある人事と言えるでしょう。


しかし、小泉氏自身が入閣を希望していたこと[3]を考えれば、一見すると異例の大抜擢と思われる起用は、実際には知名度の高さに比べて不足する政界での実績を積み増したい小泉氏と、側近を重用し[3]、自民党の総裁選挙で対立を重ねてきた石破茂元幹事長と石破派を冷遇する、ある意味で「石破潰し」の人事という印象を和らげたい安倍晋三首相の思惑が一致した結果であると推察されます。


また、昨年10月に発足した第4次安倍改造内閣で1名であった女性閣僚が2名に増えたものの、高市早苗氏は総務相への再起用であり、橋本聖子氏も国政への影響力がほとんどない五輪相であることは、新内閣の新鮮味を奪うだけでなく、かつて安倍内閣において重要な課題とされた「女性活躍」という言葉が完全に意味を失ったことを示唆します。


あるいは、これまで国政の中枢に参画することがなく、選挙区の有権者でも名前を知らないかのような人物が入閣したことは、「国民不在のお友達側近重用内閣」という野党の批判[4]に一定の真実味を与えるだけでなく、「消費増税前駆け込み起用内閣」という愛称すら思い浮かぶものです。


もちろん、年齢の高低や知名度の有無、行政経験の多寡が大臣としての能力と関係しないことは明らかです。


その一方で、自らに課せられた職責を果たすことが出来ず、あるいは人目を引くだけで具体的な成果を残せないような人物であれば、たとえ抜群の知名度を有する人物であるとしても、政治家としての無能さを示すだけでしかありません。


従って、全ての閣僚が職務に専念し、国民と国家の第一の奉仕者であることを身をもって明らかにすることが出来なければ、「消費増税前駆け込み起用内閣」という他愛もない呼び名は、第4次安倍再改造内閣の本性そのものとなることでしょう。


新閣僚の一覧を見た少なからぬ国民の嘆息が驚嘆の念に変わるか否かは、ひとえに閣僚の一人ひとりの行動によることが銘記されなければならないのです。


[1]無派閥6人、石破派ゼロ. 日本経済新聞, 2019年9月12日朝刊4面.
[2]閣僚19人の横顔. 日本経済新聞, 2019年9月12日朝刊8面.
[3]側近重用 サプライズの陰で. 朝日新聞, 2019年9月12日朝刊2面.
[4]野党統一会派 新閣僚追及へ. 朝日新聞, 2019年9月12日朝刊4面.


<Executive Summary>
Is the Fourth Reshuffled Third Abe Cabinet Full of Incompetent Ministers? (Yusuke Suzumura)


Prime Minister Shinzo Abe formed the Fourth Reshuffled Third Cabinet on 11th September 2019. It seems there are many incompetent ministers in the cabinet, since they have no enough ability and performance. Therefore Prime Minister Abe conducted de fact sale to clear old stock when he selected cabinet members.


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