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2019/10/18

RADIOISOTOPES誌:これはまともな論文審査か 33

Tweet ThisSend to Facebook | by 辻村憲雄
RADIOISOTOPES誌の某編集担当委員によるダブルスタンダード論文審査。

> この論説によれば測定対象を137Csに揃えれば,
> 異なる核実験を起源とするフォールアウトだろうが,
> チェルノブイリ事故だろうが,
> 東電1F事故だろうが,
> その観測結果の大小を比べてよいと著者らは考えている。
> 「順位」表があるくらいなのだから。

この編集担当委員の台詞を借りるなら,
「核種組成が異なるにも関わらず137Csに揃えたのみで(中略)原子炉事故と比較していますが,実験場の場所や実験の規模も大きく異なる核実験と比較することに疑問が残ります。」
となるな。

また,
論文「気象庁による海水の全ベータ放射能観測について」が
仮に「気象庁による降水の全ベータ放射能観測について」という標題だったとしたら,この編集担当委員は,
「測定手順を合わせたのみ。実験場の場所や実験の規模も大きく異なる核実験が多数行われている中で,観測結果を比較することに疑問が残ります。さらに,モニタリング観測点も異なり,科学的な意味で比較になりません。」
と審査するに違いない。

という冗談はさておいて,
これらエビデンス(二編の論説・論文)から明らかになったこと
身内の海水論文については,測定条件を揃えれば全βで比較OK。場所が違っても時期が違っても(つまり寄与する核実験が異なっても)OK。
自らの降下物論文については,137Cs放射能ならフレッシュなフォールアウトでも古いフォールアウトでもチェルノブイリ事故でも東電1F事故でも比較OK。(137Cs以外の核種が多く含まれていようが気にもしない)
・一方,当方の降水論文に対しては,測定条件を揃えても全βでは比較ダメ。フレッシュなフォールアウト同士であってもダメ。場所が違ったらダメ。

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