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2019/12/11

略説サンタクロース誕生史(1)

Tweet ThisSend to Facebook | by suzumura

12月25日のクリスマスまで、残すところ2週間となりました。


近年では10月31日のハロウィンが仮装の機会として普及したこともあり、クリスマスは以前のような存在感を失いつつあるかのようです。


ところで、クリスマスに不可欠な要素の一つといえば、サンタクロースです。そこで、今回から2回にわたり、クリスマスとサンタクロースの関係を検討します。


クリスマスの象徴としてのサンタクロースは、クリスマスの前夜、子どもたちに贈り物を配って回ると伝えられる、赤い服を着た白ひげの老人であり、大きな袋をかつぎ、トナカイがひく橇に乗って来て、煙突から家に入り、靴下または靴の中に贈り物を置くとされることは周知の通りです。


それでは、サンタクロースはどのようにして誕生したのでしょうか。


1626年にオランダから新大陸に移住したオランダ人たちは、根拠地としてニュー・アムステルダムを建設し、人々はニュー・アムステルダムで最初に作られた教会をサンテクラース(Sinterklaas、 聖ニコラス)に献納します。


ニュー・アムステルダムは1664年にイギリスに割譲され、ニューヨークと改称されるものの、教会の名前はセント・ニコラス(Saint Nicholas)のまま変わりませんでした。


聖ニコラス(270?-345)は小アジア(現在のトルコ)のリュキアの首都ミュラの司教とされる人物です。


古くから聖ニコラスには様々な伝承が付託され、ギリシア正教会の世界で最も有名な聖人となりました。


1087年に聖遺物が南イタリアのバリに伝えられ、その崇拝がヨーロッパにも広まります。中世にはニコラス教会が約2000あり、各地の広場、橋、道端に聖ニコラスの立像がみられました。そして、聖ニコラスは船乗り、パン屋、薬局、商人、法律家、子ども、学生、不当に捕らえられた者、旅行者、あるいは水など、多方面の守護聖人となります。


聖ニコラスとクリスマスの結び付きを考える際に見逃せないのが、聖ニコラスに対する大衆的な崇拝です。


すなわち、ヨーロッパでは、聖ニコラスの祭日(12月6日)に聖ニコラスに扮装した者が仮面や藁、毛布で仮装した者たちと行列を組んで町や村を練り歩き、子どもに説教をした後に菓子や果物を与える祭事が行われました。


しかし、宗教改革後、カトリック地域で行われていた聖ニコラスの祭事は北ドイツやオランダなどのプロテスタントの地域では廃止されるか、サトゥルナリア祭に由来し、贈り物を交換する習慣のあったクリスマスに吸収されます。つまり、宗教改革を大きな契機として、それまで異なる過程を歩んでいた聖ニコラスとクリスマスが結び付いたのでした。


<Executive Summary>
A Brief History of Christmas and Santa Claus (I) (Yusuke Suzumura)


The 25th December is Christmas. Today we examine developments of Christmas Santa Claus from Ancient Age to today's actual conditions.


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