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2019/12/12

米大統領選民主党候補と米球界

Tweet ThisSend to Facebook | by suzumura

去る9月30日(月)に発売された日刊ゲンダイの2019年10月1日号に私が隔週で担当させていただいている連載「メジャーリーグ通信」の第55回「米大統領選民主党候補と米球界」が掲載されました[1]。


今回は、米国大統領選挙に出馬を表明したとみなされている民主党系の有力候補5名と米国の球界のかかわりを検討しています。


本文を一部加筆、修正した内容をご案内しますので、ぜひご覧ください。


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米大統領選民主党候補と米球界
鈴村裕輔


米国の大統領選挙は長丁場だ。


現職大統領のドナルド・トランプの指名が確実な共和党に対して、民主党の候補者たちは2020年夏の党大会での指名を得る1年以上にわたって選挙戦を行わねばならない。


その中で、民主党の有力候補はジョー・バイデン、エリザベス・ウォーレン、バーニー・サンダース、カーマラ・ハリス、ピート・ブーテジェッジの5人に絞られている。


トランプが大リーグの経営者たちと深い関わりを持っていることは周知の通りだ。


それでは、民主党の有力候補たちは米国の球界とどのような関係りがあるのだろうか。


オバマ政権で副大統領を務めたバイデンは民主党穏健派を代表する重鎮であるとともに、政界屈指のフィリーズ好きとしても知られる。


ワシントンDCで行われたナショナルズとフィリーズの公式戦を観戦した際にはナショナルズよりもフィリーズのクラブハウスに長く滞在したし、オバマと大統領候補の指名を争った2008年の民主党大会でバイデンを紹介したのがフィリーズの主力選手だったジミー・ロリンズであったことは、バイデンとフィリーズの間柄の深さを象徴している。


マサチューセッツ州選出の上院議員であるウォーレンは、自陣営を取りまとめるために、カブスが108年ぶりにワールド・シリーズを制覇した内幕を描いたトム・バードゥッチの著書The Cubs Way(カブスの方法)を参照しているとされる。


「よいクラブハウスの雰囲気はチームが最大の力を発揮するための大切な要素」というバードゥッチの指摘をどこまで活かせるかが、今後のウォーレン陣営の選挙戦を左右するだろう。


2016年の大統領選挙で若者から高い支持を受けたサンダースは、バーモント州バーリントンの市長を務めていた1980年代にAA級の球団の誘致を試みているし、今年5月の集会では「大リーグ選手の年俸が数百万ドルなら、教員の給料も引き上げられなければならない」と大リーグ選手を高額所得者の代表として引き合いに出すなど、球界との因縁は浅くない。


ジャマイカ系移民の父とインド系移民の母を持つハリスはジャイアンツを応援していることで知られる。しかし、今年8月にCNNが行った大統領候補による討論会でドジャースの帽子をかぶって登場するなど、カリフォルニア州選出の上院議員であることを印象付けることに余念がない。


自らがLGBTであることを公表して出馬したブーテジェッジは、今年8月に「大リーグに指名打者制度は不要」と発言し、「DH制の導入に懐疑的なナ・リーグのファンの支持を得たいのでは」という観測もあった。


このように見れば、大統領候補と球界の関係の深さは、党を超えていることが分かるだろう。
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[1]鈴村裕輔, 米大統領選民主党候補と米球界. 日刊ゲンダイ, 2019年10月1日号31面.


<Executive Summary>
The 2020 US Democratic Presidential Candidates and Baseball (Yusuke Suzumura)


My latest article titled "The 2020 US Democratic Presidential Candidates and Baseball" was run at The Nikkan Gendai on 30th September 2019. Today I introduce the article to the readers of this weblog.


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