2017年
異なる放射性セシウム濃度での落葉分解にともなう濃度および量の変化の比較
日本森林学会大会発表データベース
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- 巻
- 128
- 号
- 0
- 開始ページ
- 445
- 終了ページ
- 445
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.128.0_445
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
<p>【目的】東京電力福島第一原子力発電所の事故により,大量の放射性核種が大気中に放出され,高濃度の放射性セシウム(Cs)が含まれる可能性のある堆肥等の施用・生産・流通の自粛が要請された。そこで,異なる放射性Cs濃度の落葉の分解にともなう濃度および量の変化を比較することで,落葉堆肥の利用可能性について検討した。【方法】試験は栃木県塩谷町熊ノ木地区のコナラ林で行った。1m×1m,深さ30cmの底の開いた木枠を設置し,2016年3月に塩谷町と茂木町にあるコナラ林の林床に堆積している落葉をかき集め,各木枠内に収まるように敷き詰めて有機物分解させた。3か月ごとに分解中の落葉の重量と放射性Cs (134Cs+137Cs)濃度を測定した。【結果】放射性Cs濃度の低い落葉では,9月から12月にかけて放射性Cs濃度および量が急激に上昇し、12月には放射性Cs濃度の高い落葉と違いがみられなくなった。重量残存率は,放射性Cs濃度の低いおよび高い落葉でほぼ同様の変化を示した。したがって,当該林地より放射性Cs濃度が低い落葉を堆肥化させたとしても,当該林地の落葉とほぼ同様の濃度になってしまうことが示唆された。</p>
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- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.128.0_445
- CiNii Articles ID : 130007021806