2020年6月
「確率は事象についての情報に対して適用される」という認識を育む教授単元の一考察
日本数学教育学会誌 数学教育
- 巻
- 102
- 号
- 5
- 開始ページ
- 25
- 終了ページ
- 33
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.32296/jjsme.102.5_25
- 出版者・発行元
- 日本数学教育学会
<p> 複雑化する現代社会では,時々刻々と変化する情報を正しく評価して意思決定を行うために,「確率は事象についての情報に対して適用される」という認識が求められる.しかしながら現在の数学教育ではそのような認識の育成を意図した指導ができていない.また,そのような認識を発達させるためには,形式的な確率を指導するだけでは不十分であり,公式な用語を導入することなく本質的な認識を促す指導を早期の段階から実施し,それを長期的な展望の下で段階的に発達させていくことを企図する必要がある.この課題意識は,数学的内容に関連する基本的な数学的アイディアを,小学校から高等学校までを一貫して扱うための教材である教授単元の開発と整合的である.そこで本稿では,「確率は事象についての情報に対して適用される」という認識を育むための教授単元の開発を目的とした.結果として,モンティ・ホール問題を題材として,教授単元を開発した.そして,この教授単元を用いた小学校,中学校,高等学校での指導の一例を示した.</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.32296/jjsme.102.5_25
- ISSN : 0021-471X
- CiNii Articles ID : 130008033390
- CiNii Books ID : AN00285586