2019年9月
防潮堤の存在が住民の津波リスク認知と避難行動に及ぼす影響―沼津市静浦の事例から―
人間・環境学会誌(MERAジャーナル)
- ,
- 巻
- 22
- 号
- 1
- 開始ページ
- 59
- 終了ページ
- 68
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
防潮堤の存在が、沿岸地域の住民の津波に対するリスク認知や避難行動に影響するかを実証的に明らかにするため、静岡県沼津市静浦の防潮堤がある地区とない地区の住民を対象として、防災意識や避難行動などに関するアンケート調査を行ない、311名のデータを比較分析した。その結果、防潮堤がある地区でも津波に対する危機意識は高いものの、ない地区に比べて非常に危険と考える程度は低くなっており、実際の津波時の避難率が低いこと、避難が必要と思う津波高が高いこと、ハザードマップを詳しく見た人や避難場所を決めている人が少ないことなどに有意な違いがみられた。このことから、防潮堤が、津波に対する浸水リスク認知や備え、避難行動に一定の影響を及ぼしていることが明らかとなった。
- リンク情報
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- 共同研究・競争的資金等の研究課題
- 沿岸地域における環境認知傾向とそれを考慮した津波避難対策
- URL
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/mera/22/1/22_59/_article/-char/ja 本文へのリンクあり