共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

“隠れた”特定妊婦・要支援家庭へのシームレスな支援システムの構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K11113
体系的課題番号
JP19K11113
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,120,000円
(直接経費)
2,400,000円
(間接経費)
720,000円

今年度は、保健機関と医療機関での看護職に対する対面でのインタビュー調査を予定していたが、緊急事態宣言等の影響により、調査の調整が難航した。そのため、対面からオンライン方式に切り替えて対応することとし、改めて所属大学研究倫理審査会に申請し承認を得た。
研究者間での調査項目の精選にあたり、地域包括支援センターの看護職が認識している日本版ネウボラの成果と課題について改めて情報を収集する必要性が確認されたことから、文献検討を行った。
医中誌webを用いて、「地域包括支援センター」「ネウボラ」「子育て」「看護」をキーワードとして、それらの組み合わせから30編の文献が抽出された。このうち、1)日本で行われた研究や実践ではない、2)子育て世代包括支援センターの事業や活動ではないの除外基準に該当する文献は除外されたため、計7編の文献が分析対象となった。子育て世代包括支援センターの看護職は自身の役割として、妊娠中・産後の母親と子どもの状態を継続的に把握し、切れ目なく支援する役割があると認識していた。具体的には、母子保健の相談だけでなく、地域の関係機関との必要な支援や調整を通じて、妊婦・産後の女性や新生児・乳児をシームレスに支援していた。彼らは子育て世代包括支援センターが日本版ネウボラのサービスを拡充する上で極めて重要な役割を果たしていると認識していた。さらに、サービスを提供するための部門間のコラボレーションが改善されており、母親は以前よりも容易にさまざまなサービスにアクセスできるようになっていると感じていた。一方、父親・パートナーは母親と比較して限られたサービスのバリエーションに直面しており、父親・パートナーは日本版ネウボラのサービスの枠組みから取り残される傾向にあった。この文献レビューの成果は国際学会(ISPCAN)にて発表することが確定した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K11113
ID情報
  • 課題番号 : 19K11113
  • 体系的課題番号 : JP19K11113