論文

査読有り
2015年9月30日

失語症患者における言語性保続の発生に関係する要因の検討

高次脳機能研究
  • 石川幸伸
  • ,
  • 藤田郁代

35
3
開始ページ
325
終了ページ
331
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.2496/hbfr.35.325
出版者・発行元
(一社)日本高次脳機能障害学会

失語症患者における言語性保続の発生に関係する要因を明らかにするために連続呼称課題を実施し、語の意味的・音韻的関連性と刺激提示の時間間隔(RSI:Response Stimulus Interval)から検討した。また言語性保続の発生と脳病変部位の関係について検討した。対象は失語症患者14名(全例右利き)であった。方法は60語からなるリストを3種類(意味的関連、音韻的関連、無関連)作成し、RSI 1秒とRSI 15秒で語を連続的に呼称させた。その結果、言語性保続は意味的関連リストとRSI 1秒の条件で有意に多く発生した。左前頭葉病変群は他の病変群より意味的関連語をRSI 15秒で連続的に呼称する際に多くの言語性保続を呈した。以上から語の意味的関連とRSIが言語性保続の発生に影響を及ぼし、左前頭葉における意味情報の調整機能低下が言語性保続の発生に関与すると考えられた。(著者抄録)

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2496/hbfr.35.325
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201502212017279898
URL
http://jglobal.jst.go.jp/public/201502212017279898
ID情報
  • DOI : 10.2496/hbfr.35.325
  • ISSN : 1348-4818
  • eISSN : 1880-6554
  • 医中誌Web ID : 2016037042
  • J-Global ID : 201502212017279898

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