共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

海底資源を対象とした包括的な物理探査技術の開発と解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
  • 石須 慶一

課題番号
17J08764
配分額
(総額)
2,500,000円
(直接経費)
2,500,000円
(間接経費)
0円

世界各国で地下資源の開発,特に海底下のエネルギー・金属資源に注目が集まっている。しかしながら,これらの新たな海底資源の濃縮度や賦存量を非破壊で把握する手法は未だに確立されておらず,商業的な開発には新しい探査技術が求められる。そこで,私は比抵抗(電気の流れにくさ)情報を得ることができる海底電磁探査(CSEM法)に注目した。CSEM法とは,電磁誘導現象を利用し,海水中で送信した電磁場を海底面に設置した受信機で測定することにより,海底下の比抵抗構造を推定する手法である。例えば,海底熱水鉱床は一般的な堆積層に比べて,比抵抗が十分の一程度であるため,比抵抗情報によって探査が可能となる。現在,研究機関を中心としてCSEM法を用いて,海底資源探査が成功を収めつつある。しかし,海底下の資源は3次元的な分布構造をしているのにもかかわらず,本探査法の解析の多くは,2次元逆解析に基づいている。そのため,2次元解析では,資源賦存量を正しく評価する事ができないため3次元解析が必要とされている。3次元解析が一般的に行われていない理由は,3次元CSEM法逆解析は莫大な計算量が必要となるため,効率的な数値計算法の開発が必要であるからである。そこで,本研究ではデータスペースアプローチという数値計算を効率的にする手法を用いて3次元CSEM法逆解析ソフトウェア開発を行った。更に,逆解析においては,モデル共分散を設定する必要がある。モデル共分散は任意に設定できるが,これまで,モデル共分散の逆解析結果への影響はCSEM法逆解析については研究されていなかった。本研究では,その影響を定量的に調査した。また,実際に沖縄トラフ海域で得られたCSEM法観測データに関しては,現在データ処理を行っており,開発したソフトウェアにインプットできる状態まで到達した。