論文

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2009年3月31日

小林愛雄の歌劇翻訳──《ボッカチオ》の方法

比較文学
  • 伊藤 由紀

51
開始ページ
106
終了ページ
120
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.20613/hikaku.51.0_106
出版者・発行元
日本比較文学会

1911年開場の帝国劇場で、ヨーロッパ歌劇の日本語上演台本の大半を担当した詩人・小林愛雄(1881-1945)の訳詞の手法を、スッペ(Franz von Suppé, 1819-95.)の喜歌劇《ボッカチオ》(Boccaccio, 1879. 帝劇初演1915)を例に検討する。〈ベアトリ姉ちゃん〉〈恋はやさしい野辺の花よ〉などの流行歌を産んだ同作は、一部役柄の続柄がドイツ語原典と異なることから、先行研究によって、小林の直接の底本がデクスター・スミス(Dexter Smith, 1838?-1909)による英語版(1880)であった可能性を指摘されている。本稿はドイツ語、英語、日本語の3つのテクストの韻律分析によって、この指摘に新たな裏付けを与えるとともに、小林の訳詞の特徴を、主に音数律の観点から考察する。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.20613/hikaku.51.0_106
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/40016746154
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00206761
ID情報
  • DOI : 10.20613/hikaku.51.0_106
  • ISSN : 0440-8039
  • CiNii Articles ID : 40016746154
  • CiNii Books ID : AN00206761

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