2019年4月 - 2022年3月
翻訳サイクルの広範に働くリボソームストーク蛋白質の多彩な分子機能
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
遺伝情報の翻訳反応は、リボソームに、翻訳因子EF1Aにより次々にアミノ酸がもたらされ効率よく進行するが、その仕組みには不明な点が多く残されている。本研究では、ストークと呼ばれるリボソーム蛋白質が、C末端部位を介してEF1A-GTPと直接結合し、アミノ酸-tRNAのリボソームへの運搬を促進する他、GTPの加水分解後に構造が変化して生じるEF1A-GDPとも結合し、リボソームからの解離促進寄与すると推測された。そしてこれらの結合は他の因子EF1Bにより調節されることを証明した。また、ストークとストレス応答因子YchFとの結合性を検出し、ストークの翻訳効率と制御における多彩な働きを立証した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19H03155
- 体系的課題番号 : JP19H03155