粒界腐食の3次元モデリングとシミュレーション
4th International Symposium of Quantum Beam Science at Ibaraki University
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- 開催年月日
- 2019年10月
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
- 国・地域
- 日本
沸騰硝酸溶液中のオーステナイト系ステンレス鋼は粒界腐食を生じることが知られている。粒界腐食の特徴のひとつとして、結晶粒の脱落による腐食速度の変化が挙げられる。再処理プラントを安全に運転するためには、沸騰硝酸溶液中のステンレス鋼の粒界腐食メカニズムを理解する必要がある。本研究では、粒界腐食シミュレーションを行うためのセルラオートマトン法を用いた三次元計算モデルを作成した。セルラーオートマトン法は、規則的に微細分割されたセルに対し変換ルールを与え系の変化を得る手法である。開発モデルでは、系を結晶粒の内部(バルク), 粒界(GB)、および溶液セルに分け、さらに微細セルに細分化している。開発モデルには2つの特徴がある。1つは「非常にシンプルなデザイン」で、GBセルの溶解速度とバルクセルの溶解速度という2つのパラメータのみで構成される。もう1つは、粒界腐食の重要な挙動の1つである脱粒を表現できることである。本研究では、開発モデルを使用して腐食試験から得られたいくつかのGB溶解速度分布をもとにシミュレーションを実行し、それぞれの腐食速度の違いを調査した。