MISC

2019年4月

肛門腺癌治療中に発症した薬剤誘発性インスリン自己免疫症候群の1例

日本内科学会雑誌
  • 飯村 洋平
  • ,
  • 本告 成淳
  • ,
  • 今中 景子
  • ,
  • 吉田 知彦
  • ,
  • 竹本 稔

108
4
開始ページ
784
終了ページ
788
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本内科学会

72歳男。意識障害、低血糖発作を主訴とした。mFOLFOX6/ベバシズマブ療法27コース目施行後に主訴が出現し、低血糖の診断で加療されたが、その後も低血糖発作を繰り返した。インスリノーマは否定的であり、これまで経口血糖降下薬の内服歴やインスリンの使用歴がないにもかかわらず、空腹時インスリン値は高値でインスリン抗体は異常高値を示した。スキャッチャード解析では低親和性、高結合性のインスリン自己抗体が観察され、インスリン抗体結合率77%よりインスリン自己免疫症候群(IAS)と診断した。また、薬剤誘発性IASを疑い、ベバシズマブを一時中止したところ、低血糖の頻度は低下した。本症例ではIASに関連するHLA(human leukocyte antigen)型を有しており、ベバシズマブのチオール基や免疫抑制作用がIAS発症に関与した可能性が推測された。

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