2020年4月 - 2024年3月
足場の硬さ感知によるアメーバ細胞の移動方向決定
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
- 課題番号
- 20H03227
- 体系的課題番号
- JP20H03227
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 17,550,000円
- (直接経費)
- 13,500,000円
- (間接経費)
- 4,050,000円
- 資金種別
- 競争的資金
細胞は足場の硬さを感知する(rigidity sensing)。幹細胞は硬い足場の上で培養されると骨 芽細胞に分化し、柔らかい足場の上では神経細胞に分化する。アメーバ運動は原生生物アメーバからヒトの発生や創傷治癒に至るまで見られる普遍的な生命現象 である。アメーバ細胞は、線維芽細胞や神経細胞など 1 μm/min ほどの速さでゆっくり動く細胞種と好中球や細胞性粘菌アメーバなど 10 μm/min ほどの高速で動く細胞種に大別される。 遅いタイプのアメーバが足場の硬い方向へ向かうことが知られている。一方、速いタイプのアメーバの rigidity sensing は最近まで知られていなかった。代表者らは過去、速いタイプのアメーバが足場の柔らかい方向へ向かう新規の rigidity sensing を発見した。本研究の学術的な 「問い」は速いタイプのアメーバがどうやって柔らかい方向に向かうのか?である。そこで、本研究の目的は、アメーバ細胞が足場の柔らかい方向へ向かう新規 rigidity sensing の分子メカニズムの解明であり、その仮説として、アクチンの挙動を仮足中央と仮足表層とで分けて考え、FアクチンへのミオシンIIの親和性の変化に着目した新規 rigidity sensing のシグナル伝達モデルを考案し、この解明を目指している。
本年度は、ミオシン II を欠損させた細胞性粘菌アメーバとそれに GFP ミオシン II を発現させたアメーバを用い、異なる硬さの基質上でのそれぞれの運動と、ミオシン II の局在の様子を詳細に観察した。
本年度は、ミオシン II を欠損させた細胞性粘菌アメーバとそれに GFP ミオシン II を発現させたアメーバを用い、異なる硬さの基質上でのそれぞれの運動と、ミオシン II の局在の様子を詳細に観察した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H03227
- 体系的課題番号 : JP20H03227