講演・口頭発表等

IV価テクネチウムの溶解度に及ぼす有機物影響の評価

日本原子力学会2022年春の年会
  • 紀室 辰伍
  • ,
  • 岩田 孟
  • ,
  • 江口 綾乃
  • ,
  • 西川 義朗*
  • ,
  • 舘 幸男

開催年月日
2022年3月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
神戸(online)
国・地域
日本

TRU廃棄物処分の性能評価上重要な元素の1つであるテクネチウム($^{99}$Tc)は、一般的に地下の還元的雰囲気では主に難溶性のIV価水酸化物(TcO$_{2}$・xH$_{2}$O)として存在すると考えられるが、有機物との錯生成によってその溶解度が増加し、移行挙動が変化する可能性がある。また、TRU廃棄物に含まれる有機物のうち、セルロースの分解生成物であるイソサッカリン酸(ISA)は、処分後の核種移行挙動評価に影響を及ぼすと考えられているものの、錯生成定数等の熱力学データが不足しており、基盤データを充実させていく必要がある。本研究では、IV価TcO$_{2}$・xH$_{2}$O(s)を初期固相とし、異なるpH,ISA濃度条件下におけるTc溶解度を測定し、その錯生成反応を検討した。その結果、Tc溶解度は[ISA] = 1$\times$10$^{-2}$M以上の領域で顕著に上昇することが明らかとなった。また、フィルター孔径依存性があることから、Tc溶解種としてコロイド粒子の形成が示唆された。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5073472