2019年4月
fMRIによる精神鎮静法時における脳機能画像変化の検討ー視覚性課題負荷による健忘効果についての検討ー
臨床麻酔
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- 巻
- 43
- 号
- 4
- 開始ページ
- 555
- 終了ページ
- 563
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)シービーアール
歯科治療時の静脈内鎮静法の利点として、不快な記憶がないという健忘効果が挙げられる。今回、プロポフォール(PPF)による静脈内鎮静法時の視覚刺激に対する健忘効果に関与する脳機能変化を検索することを目的とし、functional magnetic resonance image(fMRI)により検討した。その結果、鎮静期に脳賦活が有意に抑制された。一方、回復期初期には視覚野および紡錘状回では回復傾向を認め、下前頭回、海馬領域では低下傾向が認められた。さらに、海馬から下前頭回への領域間結合が鎮静および回復初期にまで低下していた。以上から、PPFによる鎮静法時の視覚刺激に対する健忘効果は、記憶関連領域の脳賦活の抑制と領域間ネットワークの結合性の低下による可能性が示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0387-3668
- 医中誌Web ID : 2019185290