2018年4月 - 2021年3月
ヘテロローガス・プライムブースト免疫法を用いた新規ワクチンプラットフォームの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
(A)マウスモデルによるワクチン効果の評価:PfCSPを発現するアデノウイルス(Ad)とバキュロウイルス(BV)のそれぞれのワクチンベクターを用いて交互に筋肉内接種を行った後、PfCSP発現型組換えネズミマラリア原虫のスポロゾイトをチャレンジ感染させた。初回にAd、2回目にBVを接種した際に防御効果が最も高く約80%のマウスがマラリア未感染であった。日免疫群ならびに逆順に接種した場合、また、同一のベクターを2回接種した場合のいずれにおいても、感染防御効果は20%以下であり、異種のウイルスベクターの接種において順番が有効性に重要であることが分かった。一方、細胞性免疫応答をELISpot法ならびにICS法で確認したところ、Adを2回接種した群で最も高く、上記の高い感染防御効果を示した組合せではマラリア特異的なT細胞応答は弱かった。今後、液性免疫応答の詳細な解析結果と合わせて考察していく。(B)ワクチンが誘導する免疫応答解析:バキュロウイルスを接種したマウスの肝臓細胞における遺伝子発現についてDNAマイクロアレイ解析を進めたところ、インターフェロン依存性ならびに非依存性の約40種の遺伝子が肝臓におけるスポロゾイト感染防御に関与している可能性が考えられた。 (C)製造プロセスの検討と品質管理:品質管理の条件検討 するために必要な長期間保存用のバキュロウイルスサンプルについて定期的に力価の測定を行なっている。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K06655
- 体系的課題番号 : JP18K06655