講演・口頭発表等

2018年3月31日

小売業者による表示等の管理措置整備に関する考察

2017年度日本消費経済学会第1回中部部会

記述言語
日本語
会議種別
口頭発表(一般)
主催者
日本消費経済学会中部部会
開催地
愛知県(愛知学院大学)

本発表は、景品表示法による表示規制の特徴から百貨店等が表示等の管理上の措置(以下「管理措置」という)を社内に整備する上で、効率的・効果的な管理措置の整備手法および個別の事業者の枠組みを超えた不当表示の抑止策を検討したものである。百貨店等が管理措置を整備する際には、効率性の視点として、確認内容を絞り込み、かつ、「相当の注意」を払っているといえるレベルの確認方法を各部門で整備し、これに全社統一的な施策を組み合わせることが必要となる。有効性の視点として、効率的な管理措置を有効に機能させる自主監査、不当表示の情報収集等と違反発覚時の危機管理対応の事前明確化が必要となる。他方で、個別の事業者の枠組みを超え、業界全体で公正競争規約の整備、管理措置の整備手法の共有、流通システム全体(メーカー・卸売・小売)で効率的に表示内容の確認ができるルール作り等の検討が必要となることを明らかにした。