2020年3月
「百貨店における委託型出店契約の類型と特徴」
流通研究(愛知学院大学流通科学研究所所報)
- 巻
- 号
- 26
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 19
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 出版者・発行元
- 愛知学院大学流通科学研究所
本稿は、出店形態からみた委託型出店契約の3類型を検討したものである。委託型出店契約3類型は、経済的特徴として、納入業者が百貨店の組織の一部として百貨店が直接運営する売場と一体的に運用される点、百貨店にとって品揃え形成の際に生じるリスクや資金・費用を納入業者と分担し、かつ、売場でのMD業務を分担する等の対内関係の特徴と、顧客に対する契約主体が百貨店であるという対外関係の特徴が挙げられる。納入業者にとっても百貨店店舗の集客力、のれん、顧客網の利用といった利点を有しており、ここに互恵的な相互依存関係が形成される点を明らかにした。