2018年4月 - 2022年3月
文化的装置としての〈日本〉―戦後台湾における集合的記憶の社会的構成に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
戦後国民党の対日政策との関わりの中で形成された文化的装置としての「日本」の実態を捉えるため、2018年度は最初のステップとして戦後初期に行われた学校接収、日本人留用、官舎接収の三つの側面から広く資料を収集した。また個々人の実体験についてもオーラルヒストリーの手法で多くの台湾人と日本人引揚者にインタビューし、様々な体験談を聞き取った。
具体的に、研究分担者・所澤潤は台湾人と在台日本人、計7名(劉大闢氏、宋建和氏、劉正雄氏(嘉義農林学校卒業)、鄭瑞容氏、川平朝清氏、園部逸夫氏、羽生道雄氏(原住民部落で育った日本人))のオーラルヒストリーを採集した。研究分担者・石井清輝は日本人引揚者(建成小学校卒業生10名、樺山小学校卒業生14名(うち台湾人2名)、花蓮港小学校卒業生6名)を中心にインタビューした。日本時代の生活経験から戦後の日台関係まで含めて、ライスヒストリー法に基づき調査を行った。また、調査対象者の協力によりつつ、同窓会誌や写真等、関連する資料を収集した。
研究代表者・林初梅は関連資料の蒐集のほかに、「国民党政府による日本的要素の容認と排除―戦後初期台湾における学校接収過程の一考察」(論考)、「台北帝国大学・台湾大学・延平大学―戦後初期台湾の大学接収・成立をめぐって」(学会発表)を発表した。いずれも日本的要素に対する国民党政府の「容認」と「排除」という二つの現象が台湾人にもたらした影響について検討したものである。
具体的に、研究分担者・所澤潤は台湾人と在台日本人、計7名(劉大闢氏、宋建和氏、劉正雄氏(嘉義農林学校卒業)、鄭瑞容氏、川平朝清氏、園部逸夫氏、羽生道雄氏(原住民部落で育った日本人))のオーラルヒストリーを採集した。研究分担者・石井清輝は日本人引揚者(建成小学校卒業生10名、樺山小学校卒業生14名(うち台湾人2名)、花蓮港小学校卒業生6名)を中心にインタビューした。日本時代の生活経験から戦後の日台関係まで含めて、ライスヒストリー法に基づき調査を行った。また、調査対象者の協力によりつつ、同窓会誌や写真等、関連する資料を収集した。
研究代表者・林初梅は関連資料の蒐集のほかに、「国民党政府による日本的要素の容認と排除―戦後初期台湾における学校接収過程の一考察」(論考)、「台北帝国大学・台湾大学・延平大学―戦後初期台湾の大学接収・成立をめぐって」(学会発表)を発表した。いずれも日本的要素に対する国民党政府の「容認」と「排除」という二つの現象が台湾人にもたらした影響について検討したものである。
- ID情報
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- 課題番号 : 18H03445
- 体系的課題番号 : JP18H03445
この研究課題の成果一覧
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書籍等出版物
2-
台北市:允晨 2023年4月 (ISBN: 9786269687251)
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三元社 2021年12月 (ISBN: 9784883035410)