2014年4月 - 2016年3月
戦争と教科書―朝鮮戦争期における『戦時教材』シリーズを中心に―
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
本研究は、朝鮮戦争期韓国の『戦時教材』シリーズを発掘したものである。
『戦時教材』シリーズは、避難地学生に無償に供給することで国家主義を貫徹させる主要な読本であったが、敵と同士という二分法に頼り、冷戦的反共主義を全面的に拡大させ、これを通してアメリカで代表される自由民主主義陣営に対する過度なる憧れを内面化させる戦略的出版の一つであった。また、大人に比べ比較的に特定なイデオロギーに偏りやすい子どもを対象に、戦後国民成形を目標とした国家主導の媒体であったことがわかる。当時、戦時教育が目指していた国家主義の実像と志向を具体的に把握できる有効なテキストがまさに戦時教材である。
『戦時教材』シリーズは、避難地学生に無償に供給することで国家主義を貫徹させる主要な読本であったが、敵と同士という二分法に頼り、冷戦的反共主義を全面的に拡大させ、これを通してアメリカで代表される自由民主主義陣営に対する過度なる憧れを内面化させる戦略的出版の一つであった。また、大人に比べ比較的に特定なイデオロギーに偏りやすい子どもを対象に、戦後国民成形を目標とした国家主導の媒体であったことがわかる。当時、戦時教育が目指していた国家主義の実像と志向を具体的に把握できる有効なテキストがまさに戦時教材である。
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- 課題番号 : 26780487
- 体系的課題番号 : JP26780487
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
大分県立芸術文化短期大学研究紀要 52 149-182 2015年3月
講演・口頭発表等
2-
多言語社会研究会第65回研究会(於・東京外国語大学本郷サテライト) 2015年10月24日
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日本比較教育学会第50回全国大会(於・名古屋大学) 2014年7月