2020年4月 - 2023年3月
フォノン熱輸送のデバイスシミュレーション
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
半導体デバイスのシミュレーションにフォノン熱輸送を取り入れるために、今年度は、低次元材料とバルク材料とが接続する界面について、そのフォノン熱輸送に与える影響を調査した。当該界面は、実際のデバイスにおいてはチャネルとソースまたはドレインとの接続部分に相当し、デバイス全体での熱輸送を考える上での要所である。調査の結果、低次元材料における熱輸送は当該界面の影響を強く受け、多くの場合で低次元材料の有する熱輸送能力を十分に発揮できないことが分かった。したがって、デバイス全体の熱輸送シミュレーションにおいては、当該界面の影響を取り入れることが不可欠であり、現在、その方法について検討を進めている。なお、当成果については、第82回応用物理学会秋季学術講演会にて発表した。
また、これまでのシミュレーションでは、電荷キャリアによる熱輸送については考慮しておらず、全体としてはエネルギーの保存則が破れていた。そこで、エネルギー・バランス・モデルを導入し、電荷キャリアによる熱輸送も部分的ながらシミュレーションに反映させた。これにより、デバイスにおける熱輸送をより正確にシミュレーションできるようになった。
また、これまでのシミュレーションでは、電荷キャリアによる熱輸送については考慮しておらず、全体としてはエネルギーの保存則が破れていた。そこで、エネルギー・バランス・モデルを導入し、電荷キャリアによる熱輸送も部分的ながらシミュレーションに反映させた。これにより、デバイスにおける熱輸送をより正確にシミュレーションできるようになった。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K04611
- 体系的番号 : JP20K04611