共同研究・競争的資金等の研究課題

2014年4月 - 2017年3月

富士山の落石と雪代災害の危険度評価と社会周知の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業(基盤研究C)  

担当区分
研究代表者
資金種別
競争的資金

富士山の非噴火時の斜面災害として,落石と雪代(ゆきしろ.富士山では急激な降水と融雪による過剰な湿雪雪崩と泥流の一連の現象をいう.次項で詳説)が挙げられる。これらは,山体の全域において度々被害をもたらし,有数の観光地であり世界遺産にも登録された富士山においては,早急な対策が求められる。富士山の落石については年間約30万人が使う登山道にその危険性があるが,そこでの研究は進んでおらず喫緊の課題である。雪代については70年を超す研究史があるが,基礎的な情報である積雪深データに基づいた発生規模の予測の検討は未着手である。この検討は類似の事象である噴火による融雪型火山泥流の予測にも大きく寄与する。そこで本研究は落石と雪代について①発生履歴の収集と現地被害調査,②落石発生源と積雪の観測,③危険度評価と見える化,④一般市民への啓発を行う。