2019年5月
人工林の風倒リスク推定に基づく森林計画─現在気候下での風倒モデリング─
第130回日本森林学会大会学術講演集原稿
- 巻
- 130
- 号
- 697
- 開始ページ
- 697
- 終了ページ
- 697
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.130.0_697
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
<p>背景:気候変動の一例として、日本では台風強度の変化、降雨量の増大が挙げられ、森林生態系への影響が懸念されている。北海道道南地域にて発生した2016年連続台風(7号、11号、10号)とその後の大型低気圧による風倒・表層崩壊は象徴的な事例である。この事例を題材に、リスク評価(ハザード・脆弱性・曝露を考慮)を行い、森林計画シナリオ(曝露を減らす適応策)を評価した。手法:【リスク評価】衛星画像による風倒地・崩壊地の抽出、潜在的要因のデータ整理、統計モデルの構築、【森林計画シナリオ】現状の森林計画に対して、人工林再配置計画(高リスク人工林をより曝露の低い地域へ移動)および、自然林への再転換計画(高リスク人工林は自然林に転換、曝露の低い地域だけで人工林経営する)を考案、【シナリオ評価】人工林の倒壊材積を最小に抑え、人工林の残存蓄積量を最大化する、最も効率の良い(林種変更面積が少ない)計画を探索。結果:大雨を伴った2016年台風では風倒と表層崩壊が発生し、台風後の大型低気圧により表層崩壊地が拡大した。解析途中段階だが、自然林への再転換計画は、少ない変更面積で倒壊材積を効率よく減らせる可能性が示された。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.130.0_697
- CiNii Articles ID : 130007645807