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2013/04/09

(15)非歯原性歯痛、児童虐待トラウマによる転換性障害にSSRI

| by サイコドクターS
「児童虐待の外傷体験を伴う非歯原性歯痛にセルトラリンが著効した一例」
2009年115回周南医学会:柳井市

 症例は50歳代男性。20歳代から各地を転々としていた。7年前から三叉神経痛と診断された顔面左半分の痛みに悩まされてきた。前途に失望し自殺を考えてX月Y日に入所していた社会施設から抜け出した。施設から東に移動した町の港で、酒と安定剤の服用で意識を失っているところを発見され保護されて、当院に入院となった。
 入院当初の問診で深刻な児童虐待(ネグレクト:養育放棄)の外傷体験が明らかになった。カルバマゼピンによる鎮痛に効果がなくなってきたために、入院5ヵ月後に神経ブロックを施行した。入院7ヵ月後より痛みの部位が顔面から口周囲に移動してきたが、入院10カ月後に再度神経ブロックを施行して効果がなかった。フルニトラゼパム注射剤による薬剤性催眠術とSSRIのセルトラリン内服により、入院13カ月で大幅に鎮痛し入院14カ月後に退院となった。トラウマの関与が疑われる非歯原性歯痛に対するSSRIの治療機序について考察した。
18:39 | 報告