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2013/04/11

(19)新規抗精神病薬内服単剤の急性期治療

| by サイコドクターS
「新規抗精神病薬の液剤・口腔内崩壊錠単剤のみによる急性期治療の3症例」
2012年108回日本精神神経学会総会:札幌

 新規抗精神病薬は定型薬に比べ精神病圏の急性期治療の有用性で劣るとされている。しかし、定型薬の大量処方や注射剤の使用は鎮静効果に優れる反面、遅発性ジスキネジア
多発の可能性や維持期の多剤大量処方への移行につながりやすい。代表的な新規治療薬の内服剤単剤による急性期治療例3例の経験を報告する。

症例1:50歳代男性で20歳代から統合失調症としての治療歴あり。かかりつけ医で主剤ハロペリドールデポ剤をX日に注射。結婚妄想が出現しX+21日に1.5倍量のデポ剤を注射し、定型薬内服も増量された。X+24日に精神運動興奮状態となり警察官同伴で受診。院内で床に転がり手足をばたつかせ絶叫した。保護室入室時にオランザピン崩壊錠20mg内服で15分後に鎮静。翌日リスペリドン液2ml頓用一回以外の追加処方はなく、16日間で隔離解除。

症例2:60歳代女性で40歳代より間欠的な幻覚妄想・精神運動興奮の非定型病像を呈し入退院を繰り返す。X日よりタクシー無賃乗車、家を売るという妄想による銀行への居座り行為、酔って道路を塞ぐなどで警察への通報があった。X+9日に入院し保護室入室。アリピプラゾール液6ml内服。X+22日オランザピン単剤に変薬までは処方内容は維持された。20日間で隔離解除。

症例3:30歳代女性。精神科クリニックに通院中であったが詳細不明。X日22時に同居家族とけんかをした。ノートに家族を殺害すると書きなぐる。X+1日3時に救急隊に自分で連絡した。5時になっても支離滅裂であったり殺人をほのめかしたりした。6時に県センターより紹介受診し診察した。8時に家族も到着するが、依然会話の内容はまとまらず攻撃的であった。リスペリドン液2ml内服を勧めると自発的に飲用した。30分程度で表情は穏やかになり、家族に付き添われて帰宅した。
2009年の「日本精神科病院協会雑誌」に「よく観察してソフトに扱え」と書いてあるのに、ろくに観察しない、観察しないから怖い、怖いから薬の大量投与でねじ伏せるが普通です。


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