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2013/04/08

(13)解離性幻覚妄想がパロキセチン:SSRI単剤で消滅

| by サイコドクターS
「心的外傷による解離性の幻覚妄想にパロキセチン単剤が著効した一例」
2007年113回周南医学会
2008年104回日本精神神経学会総会:東京

 症例は50歳代の主婦。診察までの一週間で隣人に対する被害的な幻覚妄想の急激な
増悪が認められた。掃除の仕方が悪かったから背中に電気をかけられる、麻酔銃で撃たれる、やめてくれと夕方になると隣家に押しかけた。本人の希望もあり昼前に受診した際には、病的体験に対しての自覚を認めた。こちらからの質問により過去一年以上にわたり正月や法事の際に病的体験とは直接関係しない広範囲な健忘症状が確認された。解離性の幻覚妄想症状と診断しパロキセチン10mgを処方した。1~2週間で幻覚妄想の消失と記憶の回復が認められた。夫のみの受診時に、2年前に起きた患者の性的外傷体験が打ち明けられた。こちらから直接患者に外傷体験の詳細を確認する勇気がもてないまま、5か月で通院が中断された。薬理学的研究や他の自験例から、パロキセチンなどのセロトニン作動薬の記憶に対する作用が真の治癒機制である可能性が示唆された。
00:52 | 報告