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2014/12/16

近視進行抑制率ランキング

Tweet ThisSend to Facebook | by nozomik1012
自治医科大学附属さいたま医療センター眼科では、
オルソケラトロジーと0.01%アトロピン点眼薬の併用による近視進行抑制治療
の研究をしています。

単独治療法における近視進行抑制率ランキング(2年間)についてご説明いたします。
第1位 1%アトロピン点眼薬 抑制率77%
Chua WH et al. Ophthalmology. 2006

単独では最強の近視進行抑制効果を有する。作用機序は眼軸長伸展に関与するムスカリン受容体のブロック検査用として市販されているが、散瞳による羞明、調節麻痺による近見障害のため、日常的な使用はほぼ不可能
第2位? 0.01%アトロピン点眼薬 抑制率59%?
Chia A et al. Ophthalmology. 2012

市販されている1%アトロピン点眼薬を100倍に希釈したもので、羞明、近見障害を認めず、日常的な使用が可能でかつ近視進行抑制効果を有すると報告されている。ただし、この報告は無治療群を設定しておらず、以前の他の論文の無治療群と近視の進行程度を比較しているため、明確に何%抑制するのかは今後さらなる検討が必要である。
第3位 オルソケラトロジー 抑制率36%
Kakita T et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2011
現在のところ、単独では実用可能で最も確実な近視進行抑制法。作用機序は軸外収差(網膜周辺部における網膜後方へのピントのずれ)の抑制日中は裸眼で過ごせるため、サッカーや水泳などのスポーツをする子供に特に向いている。やや高価(15~25万円)で、通常のコンタクトレンズ同様、感染症予防のために洗浄・消毒が必要である。
第4位 軸外収差抑制コンタクトレンズ 抑制率34%
Sankaridurg P et.al. 
Invest Ophthalmol Vis Sci. 2011
作用機序はオルソケラトロジーと同様、軸外収差の抑制で、抑制率もオルソケラトロジーに近似している。通常のコンタクトレンズ同様、洗浄・消毒が必要である。まだ市販されておらず、現在のところ入手は困難
第5位 軸外収差抑制メガネ = MyoVision 抑制率30%
Sankaridurg P et.al. Optom Vis Sci. 2010

作用機序はオルソケラトロジー、軸外収差抑制コンタクトレンズと同様、軸外収差の抑制。抑制率が前2者に劣るのは、メガネなので視線の動きによりセンタリングがずれやすいためと考えられている。国内でも多施設臨床試験が行われたが単焦点メガネと比較して有意差がでず、市販に至っていない。
第6位 累進多焦点メガネ = MCレンズ 抑制率15%
Gwiazda J et.al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2003

作用機序は近業時の調節ラグ(網膜中心部における網膜後方へのピントのずれ)の抑制。いわゆる中年以降の老眼に使用する遠近両用メガネで、近業時の調節を軽減することを目的としている。しかしながら子供の場合、遠用部でも近くが見えてしまうので近用部を上手く使用できないことが多く、そのため近視進行抑制効果が弱いと考えられている。市販されており、洗浄・消毒の手間がかからない長所がある。
その他の近視進行抑制法
近年まで我が国では、近業時の毛様体筋の過緊張により近視が進行するとの説に従い、調節麻痺薬である0.4%トロピカミド点眼薬(ミドリンM、サンドールMY)や低矯正メガネが処方されてきたが、両者とも近視進行抑制効果の科学的な根拠を示す研究報告は存在しない

この研究では、作用機序の異なる2つの実用可能かつ有力な近視進行抑制法、すなわち、
オルソケラトロジー0.01%アトロピン点眼薬の併用治療によりオルソケラトロジー単独治療と比較して何%の相加効果があるのかを明確にし、オルソケラトロジーと0.01%アトロピン点眼薬の併用治療が実用可能かつ最強の近視進行抑制法になり得るかについて検討いたします。
  
この近視進行抑制研究の参加者を一般募集しております。
*参加者の募集は定員に達したため、平成281231日をもって終了致しました。

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この近視進行抑制研究にご興味のある方は、下記の研究責任者までご連絡ください。
自治医科大学附属さいたま医療センター眼科

講師 木下 望

E-mail nozomik@omiya.jichi.ac.jp


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