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2013/04/09

(16)エビリファイによるアルコール離脱せん妄と「否認」の消滅

| by サイコドクターS
「アリピプラゾール液単剤による離脱せん妄治療後にアルコール依存症への心理的『否認』機制が消失し専門治療に橋渡しができた一例」
2011年52回中国四国精神神経学会:高知

 年齢は40歳代独居男性。アルコール依存症に重度糖尿病・慢性膵炎を合併し、膵炎の急性増悪のため複数回の緊急入院歴があった。今回も内科入院中に離脱せん妄を起こし当院に転入院となった。隔離してアリピプラゾール液12ml単剤でせん妄治療中の入院6日目に意識状態回復し隔離解除と帰宅を強く求め、専門治療の勧めは強固に拒絶した。再びせん妄状態を呈したが、10日目には回復し17日目には一般病室に移動した。20日目の面接で再び専門病院への転医を勧めたところ、今度は穏やかに同意した。25日目に退院して一度自宅にもどり、退院26日目に家族同伴で専門病院を受診し入院した。依存症における「否認」の心理的機制は強固であり、「底つき体験」や「共依存関係の解消」など心理的機制やアプローチでしか解消されないとされてきた。アリピプラゾールの薬理作用は離脱せん妄の治療だけでなく「否認」の緩和にも有効に作用した可能性がある。
父親の中川一郎の自殺のトラウマでPTSDを発病し合併症のアルコール依存症死した
中川昭一。
本症例もアリピプラゾールが患者の抑圧されたトラウマに作用した可能性が高い。
20:08 | 報告