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確率論及統計論 >> Article details

2019/02/02

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国際リニアコライダー


文部科学省研究振興局長
日本学術会議
国際リニアコライダー計画の見直し案に関する検討委員会
同委員会技術検証分科
国際リニアコライダー (International Linear Collider: ILC)計画
高エネルギー電子・陽電子衝突実験
直線状加速器(線形加速器)
ヒッグス粒子
素粒子物理学分野国際プロジェクト


長期にわたる巨額の資金投下
国際協力を必須
超大規模国際プロジェクト
学術的意義
技術的実施可能性
計画内容
国内外の関連研究機関における推進体制
経費の国際分担
準備状況等




標準模型を超える新物理
加速器
非加速器
ヒッグス結合の精密測定
高エネルギー素粒子物理学のコミュニティ
素粒子物理学分野における諸研究プロジェクトへ
人材配置
予算の配分

学術会議のこれまでのマスタープラン策定において提案され検討された数々の大型研
究施設計画
所要経費が格段に大きく
建設開始から研究終了までの期間が30年という長期にわたる超大型計画



純学術的研究
世界のトップクラスの科学者と切磋琢磨
高度の研究人材が育成
技術的
経済的波及効果
誘発効果
地域振興
土木工事
放射化物生成の環境への影響
科学者コミュニティ

加速器施設の建設
人的資源の確保
加速器関係の研究者
技術者
は日本の現状では不足しており、新たな人材育成や海外からの参
画によって賄うと説明されているが、不確定要素が大きい。 






250 GeV ILC計画
は、建設
及び
運転に長期間にわたる巨額の予算投入を要するものであ
る一方、想定される主要な成果は、
ヒッグス粒子の結合定数の精密測定
標準模型からのズレ
素粒子物理学
技術的成立性


エネルギー・フロンティア
ハドロンコライダー
LHC
ハイ・ルミノシティ
レプトンコライダー
ビッグサイエンスの将来の在り方
欧州合同原子核研究機構(CERN)
大型ハドロンコライダー(Large Hadron Collider: LHC)
レプトンコライダー。 

国際将来加速器委員会(International Committee for Future Accelerator:ICFA)
国際共同設計チーム(Global Design Effort: GDE)
2013年ILCの技術設計報告書 (Technical Design Report: TDR)
最高衝突エネルギー500 GeV設計
国際リニアコライダー計画に関する所見
高度化されるLHC
ILCでの素粒子物理学研究のより明確な方針 

2) 国家的諸課題への取り組みや諸学術分野の進歩に停滞を招かない予算の枠組み 

3) 国際的経費分担 

4) 高エネルギー加速器研究機構(KEK)、大学等の関連研究者を中心とする国内体
制の在り方 

5) 建設期及び運転期に必要な人員・人材、特にリーダー格の人材 

平成26年5月に「国際リニアコライダー(ILC)に関する有識者会議
素粒子原子核物理作業部会
技術設計報告書(TDR)検証作業部会
人材の確保・育成方策検証作業部会
体制及びマネジメントの在り方検証作業部会
2012年の「ヒッグス粒子発見
衝突エネルギーを13 TeV増強実験
13 TeV LHCにおける実験結果
リニアコライダー国際推進委員会(LCB)
国際将来加速器委員会(ICFA)
平成30年7月4日報告書「国際リニアコライダー(ILC)に関する有識者会議 ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめ

日本の科学技術政策の要諦」(平成17年4月2日)
計画を国際的に開かれた共同研究の場として提供
人類の新しい知の創造に貢献
世界の次世代人材育成に貢献
透明で適切かつ公平な科学的評価
巨大研究施設建設を伴う国際プロジェクトに関してはその学術的意義や技術的実現性はもとより、それを日本に誘致するに
際して、建設及び維持・運転に要する経費とその負担の在り方、国際協力も含めた計
画実施の見通し、関連学術コミュニティの広い理解や支持、設置候補サイト周辺への
影響、等の諸条件を特に慎重に精査することが求められる。検討委員会及び分科会と
しては、現在提示されている 250 GeV ILC計画の計画内容や準備状況から判断して、
多様な分野の研究者を代表する組織たる学術会議としての認識・見解を示すことによ
って「審議依頼」に対する「回答」とするという観点から審議を行った。 

検討委員会においては主として、素粒子物理学及び関連分野におけるILC計画の位置
づけ、ILCが目指す物理の学問的意義、ILC計画の実施可能性、運営体制及び人的資
源、国際協力、等について審議を行った。分科会においては主として、ILC加速器の技
術開発、土木工事、安全対策、環境影響、技術的・経済的波及効果、等について審議
を行った。審議に際しては、TDR [1] 、文部科学省ILCに関する有識者会議による「こ
れまでの議論のまとめ」[3]及びその他のILC関連資料[5-16]を参照するとともに、適
宜参考人の出席を求めてヒアリングを行うなどして、必要な情報の収集に努めた。ま
た、審議期間中に、学術会議会長宛てないしは検討委員会委員長宛てとして、様々
意見書等が学術会議事務局に届けられた。それらの意見書等は、その都度、検討委員
会・分科会の参考資料として委員間で共有して審議に役立てた[17]。 

 



素粒子物理学実験は、19世紀末の電子や放射線の発見に始まり、1930年代からの加
速器の発達によって、より高エネルギー領域へと探索範囲を拡張してきた。この間、
その時代における最高エネルギーを実現する加速器を用いることで、次々と新たな素
粒子の発見がなされた。初期の加速器実験装置は、加速ビームを固定ターゲットに入
射させる方式であったが、より高いエネルギー領域にアクセスするためには、加速粒
子を正面衝突させる衝突型加速器のほうが、ビームエネルギーをより有効に利用でき
ることから、最近では衝突型加速器が主流となっている。 

加速器ベースの素粒子物理学実験は、その時点で到達し得る最高エネルギー領域で
の新現象を探究するエネルギー・フロンティアのアプローチと、事象の観測頻度を上
げて統計的精度を増すことによってより精密な物理の議論を展開するインテンシティ
ー・フロンティアのアプローチとがあいまって発展してきた。前者としては近年のヒ
ッグス粒子の発見に至るまで多くの新粒子の発見がなされたことからもその有効性は
明らかである。後者としてはK中間子やB中間子の精密測定によるCPの非保存の研
究などが良い例である。なお、加速器ベースの実験と並んで、非加速器実験も独自の
発展を遂げて素粒子物理学の発展に貢献してきたことは、古くは宇宙線による陽電子
やミュオンの発見、最近では地下でのニュートリノ研究などの事例が示すとおりであ
る。 

上述のように、近年のエネルギー・フロンティアの実験的探究には、加速ビームの

エネルギーが素粒子反応に最も有効に使われる衝突型の加速器(コライダー)が専ら
用いられる。衝突型加速器はその形態によってリングコライダー(円形衝突加速器)
とリニアコライダー(線形衝突加速器)とに大別される。また、衝突させる粒子の種
類により、陽子などのハドロンを加速ビームとして用いるハドロンコライダーと、電
子などのレプトンを用いるレプトンコライダーとがある。ハドロンコライダーの場合
は、以下に述べるシンクロトロン放射によるエネルギー損失がほとんど問題とならな
いため高エネルギーまで加速可能であり、エネルギー・フロンティアの開拓に適して
いる。一方、ハドロンコライダーでは複合粒子であるハドロン同士を衝突させるた
め、実際に起こるイベントの素過程は、それらを構成するクォークなどの素粒子の衝
突であり、加速されたハドロンが持
つエネルギーの一部分のみが素粒子反応に関与
し、実効的な衝突エネルギーがイベントごとにまちまちである。また、バックグラウ
ンド事象が非常に多い。これらの理由から、実験データの解析が複雑となる。それに
対して、レプトンコライダーは、素粒子である電子と陽電子の衝突であることから、
反応がクリーンで解析に曖昧さが少ないという特徴を有する。さらに、加速粒子のエ
ネルギーのすべてが衝突時の反応に使われることや、バックグラウンド事象が少ない
ことなどの利点がある。 

電子や陽電子をリング加速器で加速する場合、シンクロトロン放射によるエネルギ
ー損失が大きな障害となる。1周回あたりの放射エネルギー損失は、ビームエネルギ
ーE と加速粒子の質量 m の比(E/m)の4乗に比例し、リングの半径 R に反比例す
る。レプトンコライダーのエネルギー・フロンティアとしては、CERNのLEP2 において
達成された 209 GeVがこれまでの最高である。LEP2のトンネル(周長27 km)は、実験
終了後ハドロンコライダーに転用されてLHCとなった。LEP2の衝突エネルギーを大幅に
超えるような電子・陽電子コライダーを実現するには、例えば周長100 kmといった巨
大リングを作るか、リニアコライダー方式を採るかという選択になる。 

ハドロンコライダーとレプトンコライダーの上記のような特性の違いに鑑み、エネ
ルギー・フロンティアを追究しているLHC(及びその将来のアップグレード版)と相補
的な役割を担うハイ・ルミノシティで素粒子の詳細な研究に適しているレプトンコラ
イダーを実現することが構想されてきた。 



なお、LHCでは観測の死角にある事象、例えばヒッグスの暗黒物質への崩壊、暗黒物
質の対生成、ヒッグシーノ等の質量差の小さい超対称性粒子の生成などが250 GeV ILC
において発見される可能性は排除されない。しかし、それらは上記の250 GeV ILCの主
目的に付加されるボーナスとしての可能性と位置づけられているものである。 


ILC加速器の主要構成要素として、電子源、陽電子源、ダンピングリング、超伝導加
速管と高周波電源、最終ビーム収束部、検出器、ビームダンプなどがある。それらの
個別要素とともに、異常事態に対処するインターロックなど、事故を未然に防ぎ長期
にわたる安定的な運転を担保するためのハード・ソフト両面の総合システムが必須で
ある。未踏領域への挑戦であるILC計画のようなプロジェクトに不確実性が伴うことは
十分に理解するものの、巨額の予算投入を前提とした計画である以上、計画段階にお
いて考えうる限りのシナリオを周到に描き、「積算ルミノシティ2000 fb-1のデータ蓄
積」という実験目標の完遂を担保するように万全を期すべきである。しかしながら、
TDR及び今回の審議におけるヒアリングでは、個別機器の技術的課題やコスト削減への
取組については説明があったが、技術開発や製造工程が計画どおりに進まないことに
よる全体工程の変更やコストの増加の可能性の検討とその対策、すなわち、プランA(計画どおり)を補完するプランB、プランCの検討状況が見え難かった点が懸念され
るところである。 

 

以下、主要構成要素ごとに所見を述べる。 

① 超伝導高周波加速管 


全体経費の相当部分が、超伝導高周波加速管及びそれらを収めたクライオモジュー

ルの製作費である。超伝導高周波加速管の加速勾配の設計基準値は、現時点での達成
可能な技術レベルに基づいて 35 MV/m とされている。これを確実に歩留まり良く実
現することは必須であり、更
なる性能向上も望まれるところである。また、数多くの
超伝導高周波加速管が、参加各国の分担によりインカインド(現物)で供給されるこ
とが想定されていることから、それらの整合性の担保を含む品質管理は重要なポイン
トとなろう。 

 

② 陽電子源 

陽電子生成の方法として、ヘリカル・アンジュレータ
方式と従来型ターゲット方式
の2案が併記されている。前者は偏極陽電子ビームが得られるメリットがあるが、技
術的に未経験で多くの開発要素を含んでいる。後者にしても所定のビーム強度を安定
的に得ることは決して容易な達成目標ではない。現段階では、ベースラインとしてア
ンジュレータ型、バックアップとして電子駆動型
検討されて
おり、
両者
共通の要
素である回転ターゲットについて研究開発が行われ
ている。
準備期間において、回転
ターゲットのプロトタイプ
作製
と陽電子源直後の磁場による収束系の開発を進め、準
備期間の
年目までにはどちらの方式を採るか技術選択を行う
必要がある
としている
が、
開発コストも考慮して方針を明確にすべきであろう。なお、250 GeV ILCの主目
的であるヒッグス結合の精密測定には偏極陽電子ビームは必ずしも必須ではないとの
説明であった。 

 


③ ビーム収束と位置制御 

衝突のルミノシティを上げるために、ダンピングリングで電子及び陽電子ビームの
エミッタンスを十分に小さくし、それぞれを主加速管で加速した上で、ビーム径を絞
ってナノメートル精度で正面衝突させることが想定されている。現在までに多くの技
術開発がなされている。目標とするルミノシティを確実に達成するためには、ビーム
収束及び位置合わせに関する制御・フィードバック系に関する技術の確立や、衝突点
サイトにおける常時微細動の許容レベルに関する定量的評価などに関して、準備期間
において十分な検討が進められなければならない。 

 

④ 検出器 


検出器については、シリコントラッカー方式のSiDと、タイムプロジェクション・チ
ェンバー方式のILDの2種類が提案されている。LHCのようなリングコライダーでは複
数の衝突点に設置された検出器で同時かつ互いに独立に実験を進行させることができ
るのに対して、リニアコライダーの場合、衝突点は1つなので、検出器をプッシュプ
ル方式で入れ替えることが想定されている。2台の検出器のマシンタイム配分やデー
タ共有の在り方に関するマネジメントの工夫が必要となろう。 

 

⑤ ビームダンプ 

高エネルギーに加速された電子及び陽電子ビームは衝突点を通過した後、ビームダ
ンプに入射する。ビームダンプは、沸騰抑制のために圧力を高めた水で満たされてい
る。窓材や水ダンプへの局所的負荷を分散するためにビーム入射点を高速で回転掃引
する設計となっている。ILCの運転に伴う放射化によって、ビームダンプにはトリチウ
ム等の放射性物質が生成・蓄積される。窓材の健全性モニタリング、遠隔操作による
交換作業システムの具体的設計、高エネルギービームと水との反応で起こる事象の詳
細については、準備期間に十分な検討が進められなければならない。特に、窓材等の
長期的消耗に対処する保守点検及び交換方法に関する事項や、放射性物質の(万が一
の)漏出事故等に備えた安全対策を含む不測の事態に対する備えについて丁寧な説明
が必要であろう。 

 

⑥ 総合システムとしてのILC 

250 GeV ILCは、システムを構成するすべての要素が長期にわたって安定的に稼働す
ることによってはじめて、積算ルミノシティ2000 fb-1という実験目標を達成すること
ができるものである。総合システムの信頼性は、その構成要素のうち最も脆弱な部分に
支配される。TDRには、目指す物理やILC 加速器の主要部分である超伝導高周波加速
管、陽電子生成装置、ダンピングリング、ナノビーム制御などについて詳しい記述があ
る一方、それらを支える設備であるところのビームダンプや、安全装置、放射化物処理、
万が一の事故対策等に関する記述が少ないことは懸念材料である。 

 
土木工事 


http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/ILC/ILC24.html 


[18] 報告「学術の大型施設計画・大規模研究計画マスタープラン2011」(平成23年9
月28日)日本学術会議 科学者委員会 学術の大型研究計画検討分科会。 

[19] 提言「学術の大型施設計画・大規模研究計画.企画・推進策の在り方とマスタープ
ラン策定について.」日本学術会議 科学者委員会 学術の大型研究計画検討分科会
(平成22年3月1日) 

[20] 提言「第22期学術の大型研究計画に関するマスタープラン(マスタープラン 
2014)」日本学術会議 科学者委員会 学術の大型研究計画検討分科会(平成26年2月
28日) 

[21] 提言「第23期学術の大型研究計画に関するマスタープラン(マスタープラン
2017)」日本学術会議 科学者委員会 学術の大型研究計画検討分科会(平成29年2月
8日) 

 

 


 


 


<参考資料1> 
審議経過 


 




 
土木


建築


機械


電気


計算機


自動化


防災(地震、雷、火事、防爆)


労働安全

人材確保


教育・訓練
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