基本情報

所属
國學院大學 神道文化学部 兼任講師
(兼任)研究開発推進機構 研究開発推進センター 客員研究員
学位
博士(宗教学)(2017年3月 國學院大學)

J-GLOBAL ID
202001007487617459
researchmap会員ID
R000002431

「社会変動と祭り(神社)」を研究テーマに、都市祭りの賑わいを主たる対象として、戦後地域社会の変容と都市祭りの関係から見える現代日本人の宗教性、特に伝統的な宗教に対する新しい意味・役割の解明を目的として、宗教社会学的な調査研究を蓄積してきました。

 

 【到達点1】

 1つの到達点は『神田祭の都市祝祭論』(岩田書院)です。宗教学者の薗田稔氏(調査時・國學院大學日本文化研究所研究員)が実施した神田祭の調査項目をもとに約50年後の動態についてフィールドワークをもとに論じ、都市祭りの宗教性について考察したものです。この研究成果は、神田神社の明神塾、千代田区九段生涯学習館の公開講座(神田祭講座、まち歩き、オンライン講座)などで一般への社会還元を図りました。

 その後、企業と都市祭り、神田神社の仕事始め参拝など、企業と神社の研究にも展開しました。また、山王祭の調査研究を開始し、一般向けの『平成三十年山王祭』(日枝神社下町連合)の随筆、神田祭と山王祭を比較し、共通モデルを提示した「現代の「天下祭」に関する予備的考察」へ発展。さらに、マンションの建設によって新住民が増加した日本橋の神田祭を対象として、社会関係資本やレジリエンスの議論とも架橋しつつ考察を行なった「多様な人たちをつなぐ地域資源としての都市祭り」へ展開しました。

 

 【到達点2】

 もう1つの到達点は「渋谷の都市祭りと地域社会」(『渋谷学叢書5』所収)です。國學院大學研究開発推進センター渋谷学研究会における研究蓄積をもとに、神田祭と金王八幡宮祭礼、渋谷ハロウィン等と比較し、渋谷の特徴について論じたもので、渋谷の「聖地」というべき尾崎豊の歌碑に集う人たちの分析、渋谷学の蓄積を振り返り、渋谷の特徴を指摘した「宗教から見た渋谷」へ発展する起点となりました。そして、令和3(2021)年度オンライン渋谷学シンポジウム「東京渋谷を科学するー歴史・民俗・宗教から見た渋谷学の今後、そして可能性ー」では、渋谷学の成果と課題について議論を行ない、新たな展開の糸口としました。

 

 このように、「社会変動と祭り(神社)」の研究を起点に、現代の年中行事・通過儀礼・聖地巡礼・宗教民俗、企業と宗教など、「都市と宗教」「現代宗教」に関わる研究へ展開し、担当する授業や公開講座・研究会等で学生や一般への教育普及を図ってきました。

 今後は「持続可能性」に関わる「都市と宗教」「現代宗教」「儀礼文化」の研究へ展開できればと計画しています。

 


論文

  22

MISC

  26

書籍等出版物

  1

講演・口頭発表等

  9

担当経験のある科目(授業)

  3