共同研究・競争的資金等の研究課題

1999年 - 2000年

中枢神経細胞におけるイオン性シグナリングの空間・動態解析

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(B))  基盤研究(B)

課題番号
11694332
体系的課題番号
JP11694332
資金種別
競争的資金

本研究では、中枢神経系細胞の局所イオンシグナリング動態を、変異型との比較から神経細胞に備わる情報統合機構を明らかにする事を目的とした。具体的には、電位依存性チャネルおよび受容体活性型カルシウム透過性カチオンチャネルに関する分子生物学的・電気生理学的研究を行い、カルシウムチャネル変異が小脳疾患を起こす機序の一部を明らかにし、また受容体活性型カルシウム透過性カチオンチャネルが、神経系ばかりではなく幅広く分布し、細胞の機能調節に関与している事を明らかにした。
小脳失調症に関しては、ヒト脊髄小脳変性症SCA6の変異を導入したカルシウムチャネルの検討から、CAG延長により、カルシウムの流入量の減少が示唆された。また遺伝子異常が不明であったローリングマウス・ナゴヤのP/Q型電位依存性カルシウムチャネル遺伝子の解析を行い、遺伝子変異を同定するとともに、変異から機能異常に至る変化を明らかにした。これらの結果は、カルシウムの流入阻害が正常な神経回路の発達と機能を損なう事を示したものである。
代謝型受容体の活性化に引き続き生じる細胞外からのカルシウム流入を担うイオンチャネルの一つであるTRPチャネルの分子生物学的解析を行った。cDNAクローニングを行い組換え発現系を用いて機能解析を行ったTRP7は、活性化刺激なしにでも電流を流しており、細胞内ストアからのCa2+放出を来さない程度の弱い刺激で...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/11694332
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-11694332
ID情報
  • 課題番号 : 11694332
  • 体系的課題番号 : JP11694332