大強度陽子加速器におけるビームダンプの温度と放出ガスの評価
20th International Vacuum Congress (IVC-20)
- ,
- ,
- ,
- 開催年月日
- 2016年8月
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
- 国・地域
- 朝鮮民主主義人民共和国
マルチターンH$^{-}$入射方式を用いる大強度ビーム加速器においては、荷電変換されなかったビーム用のビームダンプへの入熱は数千ワットにもおよぶ可能性がある。この場合ビームダンプの構造物の温度は、機械強度としての許容値を超える可能性も出てくる。しかしながらダンプ構造物の各所温度を測定することは不可能である。我々はJ-PARC 3GeVシンクロトロンの入射ビームダンプについて、ダンプ構造物の各所温度と実際に温度測定ができている箇所との対応を調査すること、及びビームによる入熱の許容最大値を知ることを目的とし熱解析を行った。実構造に基づきモデル化を行い、外部境界条件が内部構造物の温度に影響を与えないよう十分大きな領域をモデル範囲とした。結果、コンクリート温度を60$^{\circ}$C以下に定常的に保つ場合、約3kWの入熱を受け入れられることが分かった。また、解析の結果数百度まで温度上昇があることが分かったビームダクト材料について、高温での放出ガス速度の測定や機械強度を測定し、運転上問題がないことを実証した。