共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

大気圧低温プラズマを応用した歯科漂白治療の検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K10113
体系的課題番号
JP19K10113
配分額
(総額)
1,690,000円
(直接経費)
1,300,000円
(間接経費)
390,000円

本研究では、大気圧低温プラズマの歯質着色除去および歯科漂白治療への応用の可能性を検討するために、漂白効果や歯質への影響に関するin vitroデータを収集することを目的とする。特に、プラズマ照射による漂白効果に関しては、原料ガス種やガス流量、水分供給量などのプラズマ生成条件を詳細に検討する。
本年度は、窒素プラズマのガス流量と水分供給量を変化させた場合のプラズマガス温度と漂白効果を測定することにより、応用可能なプラズマガスの生成条件を検討した。15mm×15mmの大きさに調製した写真用厚手印画紙を0.1wt%へマトポルフィリン溶液中に5分間浸漬してへマトポルフィリン染色紙試料を作製した。ダメージフリーマルチガスプラズマジェットPCT-DFMJ02(プラズマコンセプト東京)を用い、ガス流量が2.0, 3.0, 5.0, 8.0 SLPM、水分供給量が0.05, 0.1 mL/minの各条件下で、試料表面から5mm離間した位置から1分間プラズマ照射した。
へマトポルフィリン染色紙の照射前後の色差(ΔE)と白色度差(ΔW)が最も大きな値を示したのは、ガス流量3.0 SLPM、水分供給量0.05 mL/minの条件でΔE=36.70、ΔW=26.38で、次いでガス流量2.0 SLPM、水分供給量0.05 mL/minの条件でΔE=36.16、ΔW=25.61であった。また、各条件下のプラズマガス温度は28~41℃の範囲内となり、漂白効果が最も高かったガス流量3.0 SLPM、水分供給量0.05 mL/minの条件では36℃、ガス流量2.0 SLPM、水分供給量0.05 mL/minの条件では41℃を示した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K10113
ID情報
  • 課題番号 : 19K10113
  • 体系的課題番号 : JP19K10113