共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

日本・フランス・ベトナム──ポスト・ジャポニスム期における美術と芸術の伝播

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K00129
体系的課題番号
JP20K00129
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
2,470,000円
(直接経費)
1,900,000円
(間接経費)
570,000円

1. 日本帝国下、ハノイの日本文化館の研究員であった関口俊吾の活動について研究を行い、その成果を論文「関口俊吾のベトナム:1944年のハノイ,サイゴンでの展覧会を中心に」として発表した(『白百合女子大学研究紀要』第57巻)。論文では、日本・フランス・ベトナムの三国を結ぶ最重要画家でありながらもこれまで看過されてきた関口のハノイとサイゴンにおける個展や、言説、交友関係を整理した。 なお、この研究を遂行するにあたって、 補助金を用いて日本美術の帝国思想に関する書籍を購入した。
2.過去5年間の科研研究(の成果として、原書房から書籍『ベトナム近代美術史』を上梓した。我が国における初のベトナムの美術史の単行書として、多くの図書館に所蔵していただき、研究成果を広く一般に伝えることができた。なお、この研究を遂行するにあたって、ベトナム語文献を検討するために補助金を用いて翻訳を行った。
3.シカゴ大学、パリ=エクス大学が主催するシンポジウムにパネラーとして招待され、仏語で講演を行った。この研究を遂行するにあたって、行った講演の要旨の英語翻訳のために補助金を用いた。
4.フランスから極東へという、美意識の「還流」経路の検証を行っているが、その一環として、1920年代にフランスで出版された日本絵画書籍を調査している。この 研究を遂行するにあたって、京都の日文研図書館を活用し、補助金を旅費にあてた。
5.コロナ禍のためにフランスおよびベトナムの公文書館での調査が叶わず、研究対象を絵画と美術思想のみに限定せず、生活藝術における日仏越交渉も視野に入れることにした。工藝や飲食の書籍に関する書籍を購入した。これに関しては近く口頭発表の形で公表する予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K00129
ID情報
  • 課題番号 : 20K00129
  • 体系的課題番号 : JP20K00129

この研究課題の成果一覧

書籍等出版物

  2

講演・口頭発表等

  7