本研究の目的は, 主観的報酬が介護福祉士の退職及び離職意図に及ぼす影響について検討することであった。3波のパネル調査の結果、実際に離職に踏み切るかどうかについては, 経済報酬, 安定報酬など衛生要因の欠如がトリガーとなることが示唆された一方, 介護福祉士の仕事そのものに対する報酬は動機づけ要因から感じていると考えれば, 衛生要因, 動機づけ要因の双方からのアプローチが必要であることが示唆される。